田久保市長「出頭を拒否いたします」
百条委は出頭要請に先立ち“卒業証書”を7月18日の夕方までに提出するよう求めたが、田久保市長は期限直前にこれを拒否。自分が公職選挙法違反で刑事告発をされているため、卒業証書は「私自身の刑事訴追につながる可能性のある事項に関するもの」だと説明。
提出拒否は憲法に保障された不利益な供述を強要されない権利に基づくもので、百条委要求に応じない「正当な理由」があると主張した。
これに怒った百条委は18日の会合で田久保氏の証人尋問を決定。連休明けの22日朝、登庁した田久保氏に中島弘道市議会議長が出頭請求書を不意打ちのような形で渡した。
「出頭請求書を渡すことが事前に漏れると田久保市長が逃げると考えた市議会側は地元メディアに事前報道の自粛を求め、メディアも協力しました。それを知らずに登庁した田久保氏はカメラがずらっと並ぶ中で請求書を受け取ることになりました」(地元記者)
請求書では証言を求める内容として「記録の提出を拒む理由」と「卒業証書とされる書類に関すること」「東洋大を除籍となった事実に関すること」の3つが挙げられた。
対する田久保市長は、24日午後に中島議長に「出頭を拒否いたします」との回答書を押し付けた。
「いや待ってください!これ出頭拒否って許せませんよ」と怒ったものの、結局、田久保市長を引き留められなかった中島氏は「バカにすんじゃねえ!」と怒りを爆発させた。
回答書では、記録提出を拒む理由と卒業証書とされる書類に絡む証言については、7月18日に伝えたのと同様「正当な理由」により拒否すると主張。
ただ3番目の除籍に絡む項目については
〈東洋大学に4年間在学した後、「卒業」ではなく「除籍」と記録された理由については大学に照会等をしておりますが、今日現在除籍になったという事実以外に新たな事実関係を把握しておりません。また、推測に基づく回答は誤解を招く可能性があるため差し控えさせていただきます〉
と答え、これだけは「正当な理由」を根拠に挙げなかった。
この除籍の真相は卒業証書の真贋とともに疑惑の核心に迫るものだ。
集英社オンラインが行なった東洋大学への取材で、田久保氏の除籍理由には①学費を納入しなかった②休学期間が4年を越えた③東洋大で修学する意思がないと判断された、という3つの可能性があると分かっている。(#5)
さらに東洋大は、除籍が決まれば「保証人様宛てに速やかに除籍通知書を郵送いたします」と取材に答えている。