毎日自ら注射を打ち続けるも「卵胞、育ってないですね」
――どうして卵子凍結までの過程をYouTubeで公開しようと思ったのでしょうか?
Instagramのストーリーで「卵子凍結無事終わりました」と投稿したところ、視聴者の方から「金額はどれくらい?」「どんなスケジュールなの?」といった質問を多くいただいていたことが、大きな理由のひとつです。それに「30代でも自然妊娠できる」と思っている方が、まだまだ多い印象があって。
もちろん、自然妊娠される方もいますが、私のCA時代の友人の中には不妊治療を続けている人や、流産を3〜4回繰り返している人もいました。そうした現実を知っているからこそ、「やりたいなら早めに動いたほうがいい」と若い世代に伝えたかったんです。
「妊娠できると思っていたけど、実際には難しかった」というケースは本当にたくさんある。だからこそ、その事実を知ってもらいたいという思いもあって、YouTubeで動画を公開することにしました。
――動画の反響はどうでしたか?
視聴者からは、ほとんどがポジティブなコメントでした。「知れてよかった」「参考になりました」といった声が多く、本当にうれしかったです。
一方で、わずかですが「私は〇個しか卵子が採れなかったのに、COCOさんは16個も採れていて悲しくなりました」といった声もありました。でも、そうやって心情を口にすることで少しでも気持ちが楽になるのなら、私はコメントしてもらって構わないと思っています。
――お仕事との両立は、スケジュール的にも大変だったのでは?
マネージャーとはスケジュールをしっかり共有していて、「この日は病院に行きます」と事前に伝え、細かく調整してもらっていました。
採卵の日以外は、朝早く病院に行って、そのまま仕事に向かう……という感じで、仕事の合間を縫って対応できたんです。大変ではありましたが、なんとかスケジュールに組み込むことができましたね。
――卵子凍結までの過程は、身体的にも精神的にもかなりハードだったのでは?
本当にしんどかったです。採卵までの約3週間は、皮下注射や内服薬の影響でホルモンバランスが崩れ、PMSみたいな症状が出て、メンタルの浮き沈みがジェットコースター状態でした。
しかも、その注射は毎回自分で打たなきゃいけないんです。日数にして6日間、自分で身体に針を刺すというのは本当に大変でした。
身体も毎日すごく重いし、お腹は張るし、むくみもひどくて見た目にも変化が出てしまい、テレビ収録のときなどはそれがすごくストレスでした。
――特に精神的にキツかった瞬間は?
採卵予定日の直前、エコーでお腹の中を見ているときに、お医者さんから「卵胞、育ってないですね」と言われた瞬間です。
よくあることだとは聞いていたんですけど、初めての採卵だったこともあって、不安が一気に押し寄せてきて……。こらえきれず、病院でひとり泣いてしまいました。