天気予報にもAI

あらゆるところでAIが盛んに使われるようになってきました。

AIとひと口に言ってもいろいろですが、ここで主として取り上げるのは、データをたくさん読み込ませて、自ら学習させることで問題を解く力をつける、機械学習とよばれるものです。

検索エンジン、手書き文字の認識、消費者行動の予測など、幅広い分野で使われるようになってきています。その機械学習が、気象の予測にも急速に入り込んできました。

今の天気予報の基礎的な技術は数値予報です。これは物理の法則を使って気象を予報する技術です。人がこつこつと研究を重ね、複雑な気象の変化の法則を解き明かし、その法則を使って気象を予測しているのです。

気象庁でも導入を検討するAI予報。過去にない異常気象も予測できるのか?_1
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ところが最近になって、物理学も気象学も使わず、AIがデータだけから天気予報を出せるようになってきました。

誤解をおそれずに簡単に言うと、過去の天気図を何枚も集めてきて、それを教師データ(機械学習に利用するデータ)としてAIに学習させておくと、今日の天気図を見せれば、明日の天気図を書くことができるようになってきたのです。