23区内に現存する販売機コーナーも…「こんなところでわざわざリスクを冒してまで買わないっすよ」

こういったセクシー系自販機は、23区内の葛飾区と練馬区の2か所にも存在する。 

葛飾区内にある白い2階建ての建物の1階スペースには4台の自販機と免許証読み取り装置があった。ここにはセクシービデオや大人のおもちゃ、避妊具や媚薬らしきモノが売っていた。

夜の20時すぎころに取材班が訪れた葛飾区の自販機コーナー(写真/集英社オンライン)
夜の20時すぎころに取材班が訪れた葛飾区の自販機コーナー(写真/集英社オンライン)

この販売機ではかつて本も売っていた時代もあるようで、数年前に本とビデオの両方を買ったことがあるという80代男性はこう証言する。

「何年も前からあったから、ずっと気になってて、5年くらい前に勇気出して入ったのよ。当然、モザイクなしのウラ本があると思ってさ。でも、みんなモザイク入りだし、セクシービデオもモザイク入りでガッカリだった」

だが令和のこの時代にモザイクなしのセクシービデオや本が公然と売られていたら大問題である。

練馬区の販売コーナーも訪ねてみたところ、こちらは徒歩では非常にアクセスの悪い立地だった。自販機は古ぼけた青色のトタン屋根の小屋内に置かれていた。

約10平方メートルの無人の店内には、スプレーで落書きされた跡があり、殺伐とした雰囲気だ。販売機で売られている本は2022年や2023年に発刊されたものだった。

新札への対応は遅れている模様…(写真/集英社オンライン)
新札への対応は遅れている模様…(写真/集英社オンライン)

付近に住む男子大学生に話をきいた。

「いやー、入ったことないです! もちろん高校の時とかは『あそこ、なんだ?』って噂になったことはあるけど、誰も入ったことないと思います。

あとここ、意外と人通りが多いし、知り合いにいつどこで見られるかもわからないから恥ずかしい。スマホでいくらでもセクシーコンテンツが見られるのに、わざわざリスクを冒してまで買わないっすよ」

月に1回は商品が補充されるという自販機(写真/集英社オンライン)
月に1回は商品が補充されるという自販機(写真/集英社オンライン)

いったい、これらの販売機はどんな人たちに需要があるのか。販売機に掲示された業者の電話番号に、恐る恐るかけてみた。