夜の営みは意外とレス
――そのおかげか、今はお店も繁盛しているように見えます。
志戸 でも、彼女がきたからって経営がいきなり好転するわけじゃないから、いろいろストレスが溜まってキツく当たりましたよ。
加美 私も自分でヤんなるくらいエクセルのデータ入力や日報でミスばっかりしてて。
志戸 八つ当たりですね。「こんなポンコツな仕事しかでけへんのやったら今すぐAVに戻れ!」と罵倒したり、真冬の寒空にほっぽり出したこともあった。それでも「絶対、頑張ります」って何度も戻ってきよるんですよ。
加美 私、幼稚園からずっと新体操をやってて、体育会系の厳しい環境には慣れてるんですけど、さすがに大好きな人にそこまでボロクソに言われたことがなくて……。傷ついてよく泣いてました。
でも、一緒にお店をやるって言って引退したんだから、絶対に負けたくなくて。
志戸 彼女はポーカーも知らなかったし、経営に関する数字もまったくダメ。
それでも、人としての優しさや思いやりがすばらしかった。それまでAV女優としてファンとオフ会やるだけで何万円ももらえてたのに、お店で一般のお客さん相手に朝から晩まですごく献身的に働く。そういうところに人って集まってきますよね。
――志戸さんは現在、AV男優としては活動してないんですか?
志戸 7年前に彼女と撮った後、AVはほとんどやってないです。だからいつか「妻とセックスレスで人生終わりかけてるAV男優を慰める素人女」みたいなシリーズ作品をつくって、(作品投稿プラットフォーム)ファンティアで発表しようかなって思ってるんです。
加美 初耳なんですけど! てか私が相手役じゃなくって!?
志戸 出さないよ。素人の女の子をうちらの家に呼んで撮影するんだよ。
加美 私はどんな気持ちでそこにいればいいのよ!(笑)
志戸 いや、外出てっていいよ。
――(笑)。ていうか、セックスレスなんですか?
志戸 月1、2回なんで、バリバリだった頃に比べたらレスです。しかも朝寝ぼけながらチャチャッとするだけ。
――愛が感じられない!
加美 私は「求めてくれたからそれでいっか」って感じです。
志戸 夫婦だからって女性が愛のあるセックスを夫に求め続けると、男の負担になってだんだん嫁とのセックスから逃げるようになるんですよ。
だからうちらはここ1年、体位は背面即位のひとつだけ。
加美 プライベートでAVみたいなセックスをやってたら大変だからね(笑)。