同じでないために特別である必要はない
他の人と同じではありたくない、他の人よりも優れたいと考える人は、子どもの頃から人と競争して生きてきたので、競争することが当たり前すぎて、競争しないで生きることがどんなことか想像すらできないかもしれません。
競争する以上、勝たなければならないと思うと、常に緊張して生きなくてはいけなくなります。
皆と同じでありたくないのはわかりますし、皆と同じであってはいけないことはあります。しかし、「皆と違う=特別である」という意味ではありません。
他の人と同じでないために、他の人と違うことや特別であることをことさらアピールする必要はありません。たしかに、仕事で有能であることは必要で、会社は有能な人を採用するでしょうが、目立つ人が必ずしも有能とは限りません。
アドラーは「自分に価値があると思えるときにだけ、勇気を持てる」と述べています。仕事においても、自分が有能だと思えれば、仕事に取り組む勇気を持つことができるということです。
有能であるためには、仕事に必要な知識やスキルを身につける必要はあります。
しかし、重要なのは本当に有能であることであり、皆と違うこと、特別であることをアピールして自分が有能であると思われようとすることには意味がありません。