アドラーが「不自由」と説く「承認欲求」とは?
他人に褒められたり感謝されたり、「誰かの役に立った」と実感できたとき。そんな瞬間も、ドーパミンは分泌されます。
心理学的に言うと、「承認欲求が満たされた」と表現します。「承認欲求」(esteem needs)とは、「他人から認められたい、尊敬されたい」と願う気持ちのことです。
アメリカの心理学者、アブラハム・マズロー氏が提唱した「マズローの欲求5段階説」(Maslow's hierarchy of needs)では、5つの欲求(生理的欲求、安全欲求、社会的欲求、承認欲求、自己実現欲求)のうち「4番目の欲求」に位置付けられています。
衣食足りて、高度に文明化された現代では、物質的な欲望よりもむしろ「社会的に評価されたい、人に認められたい」という承認欲求のほうが強い、と言えるかもしれません。
この承認欲求が「満たされた」と感じた瞬間も、もちろんドーパミンは出ます。人に認められるというのは、脳にとっては大きな報酬なのです。