そもそも紙の切符はどういうときに買うのか?
JR東日本によると、Suicaの発行枚数は1億枚を、モバイルSuicaの発行数は2000万枚を突破したというが、「Suicaが普及しているのに、いまどき紙の切符を買う人っているの?」と思う人もいるかもしれない。
そもそもどういう場合に紙のグリーン券を購入するのだろうか? SNSには以下のような声が見られた。
「純粋に紙の切符のほうが好き」
「Suicaを忘れた」
「モバイルSuicaが不具合で使えない」
「そもそもSuicaを持ってない」
ほかにも、「経費精算時にSuicaの利用履歴を見られたくないから、仕事で利用するときは必ず紙の切符を買う」(40代男性)という声もあった。
意外に思うかもしれないが、こういったさまざまな事情でSuicaを利用せず、グリーン車に乗るときには紙のグリーン券を買うケースがまだまだあるのだ。
上記以外にも、単純にタッチしてランプの色を変えるというグリーン車への乗車方法を知らないまま利用してしまっているケースもあるだろう。そういったケースもあるため、「赤ランプ=不正乗車」とは限らないのだ。
それにもかかわらず、正義感を振りかざして他者に制裁を加えるような行動に出てしまう人がいるのは、何とも嘆かわしい事態だといえよう。
JR東日本に対応を聞いたところ、「車内秩序の状況などについて実態把握は実施」しており、「現状では車内秩序が維持できなくなるような異常等の報告」はないとのこと。
また、グリーン車の利用方法については、「パンフレットや駅の掲示物でのご案内、駅や車内での放送」による案内を継続していくという。
不正乗車が許せない気持ちも分かるが、赤ランプ表示でも不正ではないケースもあることはもっと知られるべきだろう。対価を払ってグリーン車に乗る人がその快適な空間を満喫できるよう、さらなる周知が進むことを願うばかりだ。
取材・文/集英社オンライン編集部ニュース班