情報番組のディレクターと週刊誌記者のラブサスペンス

『恋は闇』の物語の舞台は、連続殺人事件の渦中にある東京。情報番組のディレクター・筒井万琴(岸井ゆきの)は、事件の取材現場で週刊誌のフリーライター・設楽浩暉(志尊淳)と出会う。彼は事件を【ホルスの目殺人事件】と名付けた名物記者で、事件を追う姿勢は万琴とは正反対。

立場も価値観も違う2人が、取材を通して惹かれ合い、やがて疑惑と葛藤の“闇”に飲み込まれていく——。

岸井ゆきの・志尊淳「恋は闇」第1話(C)日本テレビ
岸井ゆきの・志尊淳「恋は闇」第1話(C)日本テレビ

「第1話で万琴と浩暉は、事件被害者の報道の仕方でが大きく対立します。20代女性会社員の他殺体が発見され、事件を追っていく中で、その女性が学生時代にキャバクラで働いていたことが判明しました。

これに対して、万琴は『彼女のこれまでの人生が世間に間違って伝わる可能性がある』『事件に関係のない被害者の過去はさらすべきでない』として、キャバクラで働いていたことは報道すべきではないと主張。

一方で浩暉はその主張を“傲慢”だとして切り捨て、警察でも裁判所でもないメディアの使命は、大衆を煽って盛り上げ、事件を世間が忘れないようにすることだと論じていました」(テレビ局関係者、以下同)

『恋は闇』ではこの他にも、被害者の関係者に執拗にコメントを求める報道陣や、「事件ネタもエンタメだ」と発言するテレビ局の上司など、マスコミの“闇”ともいえる部分を赤裸々に描写。一方で、情報が集まることで事件解決の可能性につながるという、報道の意義にも焦点を当てている。

初回放送を観た視聴者からは、そうしたマスコミの姿勢についての感想が多く上がっている。

〈最近のドラマでマスコミとは何ぞやという問題提起が凄い気がする〉

〈サスペンスの体裁だけど、予想以上に犯罪被害者と報道の問題に踏み込んでるドラマだった〉

〈恋は闇、報道被害についてかなり踏み込んで描写してて感心する〉

〈報道ドラマバトルなの? 日曜劇場TBSと日テレ 規模感とお金のかけ方、 ストーリー性は全然違うけど〉

同じく報道姿勢をテーマにしたドラマには、今クール放送中のTBS系日曜劇場『キャスター』(主演:阿部寛)や、前クール放送の日曜劇場『御上先生』(主演:松坂桃李)などがある。