「若者が優遇されすぎ」「もっと遅く生まれたかった」という声も
さらに、就職氷河期世代からは「若者ばかりが優遇されすぎている」という不満の声も多く聞かれた。
「今は新卒の初任給が上がるなど、若者が優遇されすぎている印象。最近はホワイト企業がどんどん増えていますが、僕が新卒の頃は、今で言うブラック企業が当たり前の時代だったから、そういう恩恵をまったく受けてこなかった。
今は若者があまり苦労せずに稼げる世の中になったと思います。僕も、もっと遅く生まれたかったよ(笑)」(40代・男性)
「今の日本社会は、若者を甘やかしすぎていると思う。最近の若者は些細なことですぐに“ハラスメントだ”と騒ぎ立てるし、仕事に対して熱意が感じられない。そんなの、俺たちの時代じゃ絶対に許されなかった。
バブルでの恩恵もなくパワハラにもまれ我慢してきた。最近だとコロナのときもGo Toキャンペーンで若者が旅行しているなか子育てと仕事で疲弊して……。損な世代だよ、同情してくれるなら金が欲しいかな」(40代・男性)
「何で若者だけ? 30〜40代には子育てをしなくてはならない人も多く、若者以上に何かとお金がかかる。少子高齢化対策を考えるなら、子育て世代を減税対象にすべき。
戸建てもマンションも都内は値が上がって新築なんて買えない。習い事は当たり前、塾代もバカ高い。さらに物価高、育ち盛りの子どもが米も肉も大量に食うのよ(40代・男性)
一方で、今回の法案に対して肯定的な意見も聞かれた。
「今、日本全体で政府に対する不信感が強まっている中、若者たちが政治に対して関心を持つきっかけになるかもしれない。この法案によって新しい消費が生まれる可能性もあるので、社会全体で見ればプラスになると思う」(40代・男性)
「こういった形でこれからの世代を応援するのは、すごくいいこと。年配者ばかりでなく、将来性のある若者たちを支援していかないと、国は活気づかないと思います」(50代・男性)
国力を上げるために本当に必要な法案とは何なのか。それを真摯に考え直すときが来ている。
取材・文/集英社オンライン編集部ニュース班 サムネイル/Shutterstock