結婚の条件は「不倫OK」「慰謝料請求ナシ」
――2023年9月にAV女優を引退して、志戸さんの経営するポーカーハウスを手伝っているという加美さん。念願の結婚となったわけですが、ご両親への報告は?
加美 「アンタが決めたんならいいんじゃない」って感じでした。
志戸 結婚を決めてからは僕はまだ会ってないですけど、1年半前くらいに彼女の親御さんには「仲良くさせてもらってます」とあいさつがてら食事はしました。でも僕は彼らの娘とハメ撮りして、挙句、AV女優にした男ですからね。
加美 うちの両親はそのあたりの理解がある人なので、最終的には「こんなダメな娘ですけど、よろしくお願いします」って彼と仲良くなってました(笑)。父親と彼は年齢も近いですしね。
――では何の障害もないふたりの門出となったわけですね。しかし、自他ともに認める遊び人だった志戸さん。加美さんは不安に思うこともあるのでは……?
志戸 結婚に際して僕らはふたつ約束事をしてるんです。ひとつは僕が誰と不倫しようが見て見ぬふりすること。
――え! 加美さんはそれでいいんですか?
加美 全然オッケーです。
志戸 もうひとつは、もし離婚するとなったら、いくら落ち度がこっちにあっても一切の金銭を要求しないこと。このふたつを約束できるなら結婚してやるよって。
――めっちゃ上からですね!
加美 私は彼のことを仕事でもプライベートでも「殿」って呼んでます。織田信長ばりに偉そうだから。
――逆に加美さんが不倫したら?
志戸 許さないですね。ヤキモチというより、自分の妻を寝取られたら、やっぱりオスとしてのプライドがありますから。
――なんて不平等な……!
志戸 だってしょうがないでしょ。僕はこういう人間です。こんな男を好きになったこいつが悪いんだから。
加美 とんでもないですよね。まさかこんな人と結婚するなんて……(苦笑)。
――惚れた弱みですね……。
加美 でも、ちゃんといいところもあるんですよ!
私の誕生日が2月29日のうるう年で、「子供のころ、4年に1回しか誕生日がなくて悲しかった」って言ってたら、「2月28日を記念日にすれば、これからは毎年お祝いできるな」って。それで2月28日入籍にしたんです。
志戸 まぁ、今まで数千人の女性と関係を持ってきましたけど、今は新規にいくより、近くにいる大事な人を喜ばせたい気持ちになってきたのでね。僕も年齢とともに丸くなりました。

なんだかんだでいい夫婦なのであった。
後編では結婚生活についてお伺いします。
取材・文/武松佑季
撮影/下城英悟