無償で、ここまでやってくれるなんて!
——おふたりを近づけた出来事は?
あや 私は、ファッションコーディネートの提案をしたり、ファッションセンターしまむらの商品のデザインなどの仕事をやっていて、2年ほど前に、商品の在庫を置いたり、発送を任せるために初めて倉庫と契約することになったのですが、トラブルが…。
お客さまから私に直接連絡があり「1ヶ月前に注文したものが配送されない」と。倉庫に確認しましたが、原因は分からなかった。
そのときに、彼が過去のLINEや資料を3〜4時間かけてすべてさかのぼってくれたことで、解決したんです。無償で、ここまでやってくれるなんて!と驚くと同時に「この人は信頼できる人かも」とラブのスイッチが入ったのを覚えています。
翼 数日後、この倉庫のトラブルに関する打ち合わせをして、二人とも好きなスーパー銭湯に一緒に行きました。
で、帰りにほとんどノリで「これから熱海の別荘に行くんですが、あやさんもきますか?」と聞いてみたんです。そうしたら「行こうかな」ときてくれて。そこから結婚まではハイスピードで、2ヶ月後には入籍していました(笑)。
——ADHDやASDの特性ゆえに結婚を迷う方もいると思いますが、アドバイスはありますか?
翼 発達障がいが障壁になるくらいなら、結婚しないほうがいい。現代では、判断材料も多いのですぐに診断がつきます。そのほうが生きやすいのかもしれない。
でも、言い方を変えればその人の癖であり個性。短気でイライラしやすいことも、飽きやすいことも、感情の起伏が激しいこともすべてひっくるめて自分だし、相手でもあると思うんです。
発達障がいという言葉に惑わされすぎてしまうのはどうなのかな?と思います。だから私はあえて診断は受けていません。
あや 結婚してみないとわからないことが多く、一緒にいたいのは「お母さんみたいに世話を焼いてくれる人だ」ということも、3度目にしてたどり着いたこと。
今「やっと幸せになれた」と実感しています。このご時世、離婚を悪と捉える人も少ないですし、あまり構えずに、一回結婚してみてもいいのではと思います。
——今後、どのような結婚生活を送る予定ですか?
あや この3月から静岡で移住生活を始めます。ツバちゃんは、都心にいると仕事のことが頭から離れず、寝る間際まで仕事をしています。イライラする頻度も高く、そのストレスから不眠症、就寝前に暴食し、糖尿病になってしまいました。
その治療を念頭に、仕事は少しずつ人に任せて、田舎で余生をゆっくり過ごしたいと思っています。
翼 正直、仕事はあと5年かけて整理していこうと考えていたので、自分は最初は乗り気ではありませんでした。でも、体調面を考慮するときっと今がベストで、週に1〜2回都内にきて仕事をするほうが、密度が上がりそうな気はしています。
最初の2〜3ヶ月、慣れるまでは大変だと思いますが、その後はきっと「よかった」と思えるよう田舎生活を楽しみたいです。移住にご興味のある方はブログに遊びにきてください。
取材・文/山田千穂 集英社オンライン編集部ニュース班 撮影/村上庄吾