「男性とも付き合ったことがあるけど、上から目線の人が多くて……」
自身がLGBTだと気づき始めるのは、就学前から思春期のタイミングが多いと言われているが、そこにはさまざまな“葛藤”がつきまとう。チャンネル登録者数7万人超のYouTube「はぴLIFEチャンネル」のぽっちさんとみち子さんは、自身の性的指向について、どのような悩みを抱えてきたのだろうか。
――2人は、いつから女性が好きだと気づいたのでしょうか。
みち子 私は高校1年生のときですね。当時、初めて彼女ができたんですよ。とはいえ、その前には男性とも付き合っていたし、男性から女性として扱われることに嫌悪感があるわけではなかったので、私の場合はバイセクシャルなのかもしれません。
ぽっち 私はもとから女性が好きだったわけではなく、恋愛対象は男性でした。なので、何人かの男性とも付き合ったことがありましたが、上から目線の人が多くて……。自分が我慢することが多かったのですが、一方で、それが当たり前だと思っていました。
でも、みち子とは本当にお互いを思いやりながら、それぞれを大事に思い、我慢することなく、居心地がいい関係を築けています。「誰かとこうした関係を築けるんだ」ということを、みち子と付き合うことで初めて知ることができました。
――みち子さんは、「女性が好き」という性的指向に悩んだりすることはなかったのでしょうか?
みち子 はい。私はただ「素敵だな」と感じる男性や女性を好きになってきただけですし、周囲にFTM(Female to Male=身体的性が女性で性自認が男性の人)の子もいたりと、思春期に多様なジェンダーの人間関係があったからなのか、あまり悩むことはなかったですね。あと、そういった指向を親から否定されることなく育ってきたことも大きいかもしれません。ずっと今を楽しく生きてきました(笑)。
ぽっち みち子のそういうポジティブで前向きなところは、本当に明るくて楽しくて、昔から好きですね。
――2人が付き合うきっかけはなんだったのでしょうか。
みち子 出会ったとき、私には一緒に住んでいる彼女がいて、ぽっちにも彼氏がいたんです。でも、2人で飲みに行ったり、カラオケに行ったりするうちに、LINEで密に連絡を取り合うようになって。本当はお互い付き合いたいけど、それぞれに彼氏や彼女がいるので、もどかしい状態が続いていたんです。
ぽっち そうだったよね。本当に毎日のようにLINEで通話していました。それで「お互いに彼氏・彼女とはちゃんと別れたほうがいいね」と話して、別れたあとにみち子に告白されて、付き合うようになりました。
みち子 付き合い始めのころはお互いの家に通い合っていたのですが、そのうち同棲することになって。そのあと、ぽっちが先に仕事を辞めて、その後に私も辞めて、一緒に美容系の会社を経営し始めたんです。