今後の課題と展望
あとはファンとして望むのは、長嶋氏における松井秀喜、原氏における坂本勇人といったスター選手を育て上げてほしいところ。現状、秋広優人や浅野翔吾などの選手に出場機会を多く与えているが、今後は独り立ちさせ、球界トップクラスの選手にまで育てられるか。
阿部自身が右投げ左打ちで球界史上屈指の名選手となっているだけに、同じタイプの大城や秋広に非常に厳しく指導しており、彼らがこれを乗り越えられるかが注目だ。
チームとしては、昨年日本シリーズ進出を逃している。
クライマックスシリーズはナイトゲームにもかかわらず、昼間に全体練習をするなど、短期決戦に向けての調整、つまり選手のコンディションのピークの持っていき方に筆者は疑問を感じた。
この影響か、選手の動きがよくないままシリーズが進んでしまい、敗退の憂き目にあったと言えよう。
短期決戦に関しては、近年に日本一に輝いた監督のマネジメント術を参考にすべきであるが、ディフェンス重視のチームがポストシーズンを制して日本一を制すのは、落合博満が指揮した中日や2014年の巨人を見ると難易度が高い。
ディフェンス力を保ったまま一定以上の打力があったチームといえ
取材・文/ゴジキ