配信者が襲撃されることは日常茶飯事 

これまで、配信者にまつわる事件はさまざまあったが、生配信中に殺害された事例は国内では今回が初めてではないかと便所氏は話す。

「生配信をやっていると、突然後ろから襲撃されるってのはよくあるんですよ。そのことを『凸(トツ)』と呼んでいます。

いつか、生配信中に刺される配信者が現れるんじゃないかと言われていたので、ついにこういう事件が起きてしまったか…と感じています」(以下、便所太郎さん)

便所さん自身も配信中にトラブルに見舞われた経験が何度かあるという。

「僕の配信を見ていた酔っ払いのリスナーが、突然背後から近づいてきて、蹴っ飛ばされたことがありますね。2016年くらいだったかな。『喧嘩しようぜ!』って絡まれました。

他にも、配信者同士で道端で口論になり、殴る蹴るの喧嘩配信になってしまったこともありました。その時は僕が相手をボコボコにしてしまったんですが…。

さらにはディルドやバイブなどのアダルトグッズを渡してくる人も。そういったアダルトグッズを配信中にわざと画面に映して、アカウントを凍結させようとしてくる人もいましたね(※)。そういう変な輩の対応は日常茶飯事ですよ」(※配信プラットフォームが性的な配信はNGとしているため)

オンライン取材を受ける便所太郎さん(撮影/山崎尚哉)
オンライン取材を受ける便所太郎さん(撮影/山崎尚哉)
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こうした無秩序な配信業界のなかで、過去にも女性配信者が殺害された事件はあったと便所太郎さんは続ける。

「昔、とある女性配信者と男性リスナーの間で色恋があったみたいなんですよね。

でも女性の方が、『私たちの関係を恋人同士ではなく、昔みたいに配信者とリスナーの関係に戻しましょう』って言ったみたいで、激昂した男性リスナーが女性配信者を刺し殺してしまったという事件がありました。

大きなニュースにはならなかったんですが、そうした物騒な事件は多い世界なんですよ」