『ROOKIES』で1番大変だったのは野球! 

デビュー25周年を迎える川村が、これまで最も印象に残っている作品は『ROOKIES』だという。

そこで取材当日、インタビュー現場に現れた彼に、さっそく『ROOKIES』について話聞くと「いろいろ覚えてるかなあー(笑)」と笑顔で答えた。

撮影で最も苦労したのは、野球の練習だったという。

川村陽介(撮影/矢島泰輔)
川村陽介(撮影/矢島泰輔)
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「撮影が始まる1〜2か月くらい前から集められて、野球の練習をしてました。野球のシーンが下手に見えると、視聴者は萎えるじゃないですか。

なので、神宮外苑の練習場で猛特訓でした。硬式球だったので最初は大変でしたね。キャッチボールはやったことあっても、あんなに痛いと思わなかったから。

野球に関してはみんな苦労したんじゃないかな。あれはマジで部活でしたね」

グローブやボールを普段から持ち歩き、練習に励んでいたメンバー。なかでも救いだったのは、担任役の佐藤隆太が野球部出身だったこと。彼が所作の指導に力を注いだとか。

「佐藤隆太くんが本当の顧問みたいに教えてくれてましたね。『ここのフォームはこうしたほうがいいよ』と、みんなに細かい動きをひとつひとつ指導してくれてて、いい担任でした」

他にも、同じニコガク野球部だった小出恵介とはこんなエピソードが…。

「実は『ごくせん』(シーズン2)の時に、恵介とは共演していたんですよ。恵介はメインの生徒役だったんですが、僕は一クラスメイト役で全然売れてなかった。

いつか絶対、肩を並べてやりたいとは思ってたので、『ROOKIES』でチームメイトになった時、嬉しかったです」

そんな小出とはこんなやりとりがあったそうだ。

「恵介に『俺、ごくせんのとき同じクラスメイトだったの覚えてる?』って聞いたんですよ。そしたら、『もちろん覚えてるよ』って言ってくれたけど、恵介は絶対覚えてないと思う(笑)」

ドラマ・映画・キャンペーン期間も含め、1年以上メンバーと過ごした。長い撮影期間を共にしたからこそ、思い出深い作品だったと頬をゆるめる。

「メンバーとは、毎日一緒にいたので本当の学校の仲間みたいな感じでした。今でも交流はあるし、やっぱりあの作品は特別だったよねって話しますよ」

社会現象にもなった『ROOKIES』の出演をきっかけに、これまでの生活も一変したという。

「キャップかぶってマスクしてサングラスして、変装しててもファンの人からバレるんですよ。仕事で地方に行っても、駅や空港に着いたら、ファンの人たちが出待ちしてて。

認知のされ方が別次元でしたね。僕のことを全国区に押しあげてくれたのは、やっぱり『ROOKIES』だったんじゃないかなって思います」