「男性が馬乗りになって女性の顔を何度も殴りつけていた…」
「男を逮捕した直後の捜査1課長は、『無差別な殺傷ではなく、被害者と被疑者の間にトラブルがあった』とし、さらに男は精神的トラブルを抱えている可能性が高いという見立てで、氏名公表を避けました。これを受けて各社が匿名の理由を明記したうえで報道した数時間後、警察が急遽被害者と共に実名を公表しました」(社会部記者)
警視庁によると、男は栃木県小山市在住の職業不詳、高野健一容疑者(42)。被害者の「最上あい」さんは東京都多摩市豊ヶ丘の佐藤愛里さん(22)。
白昼の都心で起きた衝撃に事件の現場近くにいたという40代の女性は興奮冷めやらぬ様子だった。
「私がちょうど現場の道路の反対側を通りかかったときに、女性の『助けて、助けてー』と叫ぶ声で事件に気づきました。女性は仰向けに倒れていて、男性が馬乗りになって女性の顔を何度も殴りつけていました。
凶器のようなものは見えませんでしたね。女性は叫びながらジタバタして、男性は声を上げるわけでもなく、淡々と殴っているという感じに見えました。その周りにも目撃者が何人かいて近寄れない雰囲気でしたが、後から報道で知りましたがナイフを持っていたんですね……。
その後、男性が女性を見下ろしているような状態だったと思います。いつも通る道でこんな事が起こるなんて本当に驚いてます」
現場近くの指圧院で働いているという男性(70)もこう証言した。
「僕が事件を知ったのは、うちに来たお客さんが『前を歩いてた女性が刺された』と慌てて飛び込んできたからです。急いで現場に向かうと、立っている男性の近くに女性が倒れていました。女性は顔が血まみれで周辺も血の海でした。
男性の方は女性の近くから離れず、女性の顔を見ているようでした。あまりにも普通の様子で、息が上がったり取り乱すようなこともなかったので、私は思わずその男に『警察は呼んでくれてるんですよね?』と尋ねたほどです。
しかし男は無言で何の反応もせず、表情もなく、とにかく女性のそばから動こうとしなかったんです。女性は倒れた状態で声も上げず意識もないようでしたが、一度パッと目を開けたんです。それで『よかった。亡くなってはないんだ』と思っていたのですが……」
男性が「目撃者」のひとりと勘違いしていた男は、高野容疑者だったのだ。
「もうひとり、僕より先に現場に居合わせた男性がしっかりした方で、通報もしてくれていたんです。その人が僕に『あの人が刺したんですよ』って教えてくれたので、私も『え?』ってなって。
たしかに警察が来るまでの間、倒れて意識がないように見える女性の顔を撮影していたように見えました。スマホのような物を持ってかがみ込んで女性に向けていましたから。それを見て気持ち悪いことするやつだなとは思ったのですが……。
それから警察が来て、男の腕を掴んで連れていかれたのですが、暴れる様子もありませんでした。そもそも警察が来るまで女の子のそばを離れなかったんで逃げる気もなかったのでしょうが……。僕は凶器を持っているのは気づきませんでしたが何か割り箸みたいな形状の物を持っていたような気はするのですが、くわしくは覚えていません」
ライブ配信中だった人気ライバー「最上あい」さんと高野容疑者の間に何があったのか。警視庁の調べが待たれる。
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取材・文/集英社オンライン編集部ニュース班