おもむろに事件を話しはじめた小西被告
3月4日の第四回公判では、被告人質問が行なわれた。
小西優花被告が裁判で、事件の詳細を口にするのはこの日がはじめて。被告がなにを話すのか、注目の公判だけあって、傍聴希望者が多数集まっていた。
被告はいつもどおり、法廷にむかって一礼をして入廷。この日は、白色のワイシャツ、紺色のズボン、やや茶髪まじりの髪の毛を後ろで結んだ姿。席につくとこれまでの公判のように目線を下にやり、不安そうな下がり眉の表情、そしていつになく緊張の面持ちだった。
初公判では声が小さかったが、被告人質問ではなんとか声が聞き取れるほどの声量だった。
午前10時30分、小笠原裁判長が開廷の宣言をして、この日も裁判が始まった。
検察側の証拠の読み上げなどが行なわれ、開廷から1時間後の午前11時32分。弁護側から、被告人質問がはじまった。
筆者は、証言台のいすに座っている被告の素朴な表情と小さな後ろ姿を見て、とても残忍な犯行に及んだ人物だとは思えなかった。
張り詰めた雰囲気の法廷で、被告はおもむろに事件につて話しはじめた。神居古潭の神居大橋での被害者Aさんの話になると、声を詰まらせ、少し身体を震わせていた。