小西被告は内田被告がとどめを刺したと供述

一方で、小西被告は警察での取り調べにおいて、内田被告が欄干に座ったAさんの背中を押して、橋から転落させたと全く異なる供述をしている。

<梨瑚さんから「橋に行くぞ」と言われ、私たちは橋に向かいました>

<私が橋に着いたところ、梨瑚さんから「もうちょいそっち」と言われ、橋の真ん中に行きました>

内田被告の指示でAさんを神居大橋の欄干に座らせ、一度Aさんが橋の床に戻って、再度欄干に座らせたところまでは、内田被告の供述と同様。だが、ここから内田被告の供述と異なる。

<梨瑚さんは、「優花、手伝って、押して」と言ってきました。(欄干に座る)Aさんに近づいて、梨瑚さんは右の二の腕と背中を、私は左の二の腕を押しました>

両者の弁解の食い違い。この異なる2つの供述に事件の真相はあるのか。

Aさんは極寒の地・北海道でまだ雪も残る中、冷たい橋の上で全裸にされた。被害者遺族の悔しい気持ち、やりきれない感情は計り知れない。

事件の詳細が裁判で明らかになるにつれ、若い少女たちの中にある狂気が浮き彫りになっていく。自らのした過ちに裁判中、彼女たちは何を思っているのか。

第四回公判の被告人質問では、泣き崩れ落ちるように謝罪の念を語った小西被告。次回、被告人質問の様子を詳報する。

事件現場とされる橋(筆者撮影)
事件現場とされる橋(筆者撮影)
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取材・文/学生傍聴人