怪文書の作成者特定につながるヒントとは…
また怪文書をめぐっては、内容だけでなく「形式」を見て、作成者特定につながるヒントが見えてきた、との指摘がある。文書は、大項目の頭に『○』が打たれ、その下の小項目の前には『□』のマークが付けられている。
「この項目分けのマークのつけ方は特徴的ですが、兵庫県庁の特定の部署の文書はこのスタイルでつくられているんです。作成者は、維新の中で出回っていた真偽不明の話を怪文書にまとめた際に、無意識のうちに普段自分が業務で接している文書スタイルのまま作ってしまったのではないかと考えることができます」(県政担当記者)
兵庫県政の大混乱の中で維新関係者が真偽不明の情報を持ち歩き、党から処分を受けたのは今回が初めてではない。
「昨年の衆院選を前にした9月2日、当時現職の衆院議員で、秋の総選挙で落選した日本維新の会の掘井健智氏がJR加古川駅前の駅立ちで、県当局がAさんのパソコンから見つけた中身だとしてAさんの個人情報をべらべらしゃべったんです。
結局その情報の内容自体が誤ったものでした。要するに現職の国会議員が亡くなった人に関する虚偽事実を拡散していたわけです。本人は『記者会から聞いた。どこの記者かは分からない』などとめちゃくちゃな説明をしていました。この時も維新は掘井氏を処分していますが、増山・岸口氏の立花氏への情報提供はその後に起きています」(加古川の政界関係者)
維新の中でまたも出回っていた真偽不明の情報を、“県庁の文書スタイル”に慣れた者がまとめて怪文書を作ったのか――。出所の徹底的な究明が求められる。
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取材・文/集英社オンライン編集部ニュース班