同じ“ネタ投稿”でもエイプリルフールとの差別化は?
思惑は各々あれど、猫の日にユーモラスな投稿をすることを推し進めている各企業。一方で気になるのは、同じくユーモアに富んだ投稿を行うエイプリルフールとの兼ね合いだ。
前述のように、エイプリルフールの日の企業アカウントの投稿では、架空商品の告知が定番になっている。また、猫の日からエイプリルフールまでは1カ月ほどしかなく、“同じようなことをしている”との印象を与えないよう、必然的に差別化が求められることにもなる。
担当者はアイデアを絞るのにひと苦労に思えるが、差別化ではどんなことを意識しているのか。この点についても質問してみることにした。
明治は昨年のエイプリルフールに架空商品「宇宙限定アポロ」の発売を告知しているが、広報担当者は、「エイプリルフールは、くすっと笑えるおもしろさを、猫の日はかわいさを追求しています」など、それぞれに異なる“作風”があると教えてくれた。
その違いゆえか、ユーザーの反応もエイプリルフールと猫の日で異なるそうで、「より自分ゴト化された(一緒に盛り上がる)コメントが、猫の日にはさらに多くあったように思います」と振り返っている。
同様の質問を“猫の日老舗”のピザハットにも行なったが、こちらも、「エイプリルフールは『驚き!おもしろい!=ワクワクをくれるブランド』、猫の日は『猫かわいい!わかってるね、ピザハット!=共感できるブランド』」など、各日で意識する点が異なることを明かしてくれた。
近年、日本では、クリスマスよりハロウィンのほうが盛り上がっていると指摘されることが増えている。同様に、猫の日もエイプリルフールを超えるイベントににゃるのだろうか。
取材・文/久保慎