筋肉量の違いが生む糖質への欲求の差
男性より女性のほうが甘いものが好き。
もちろん男性でもスイーツ好きな人はいますが、チョコレートの催事に女性がたくさん並んでいたり、カフェでスイーツとコーヒーを楽しんでいたりする女性が多い点を見ても何となく頷けることです。実際、体のしくみから紐解いていくと、そこには納得の理由があるのです。
理由の1つは筋肉量の差。筋肉には糖質を貯金する能力があり、運動時に筋肉中の糖質(グリコーゲンと呼びます)が特に利用されます。しかし、女性は男性よりも筋肉量が少ないためグリコーゲンを貯蔵する能力も低くエネルギー切れを起こしやすいのです。
そのため、ハイキングやジョギングをしたり、ウインドウショッピングでいつもより多めに歩いたりすると「お菓子やパンが食べたいな」と感じやすくなります。
鉄が不足するとさらに糖質が欲しくなる
また、女性は月経があるために、鉄の消費が男性より激しいのも大きな理由の1つ。有経女性の場合は1か月で50㎎前後もの鉄を損失することがあります。鉄は糖質をエネルギーに変えるために必須です。
鉄が不足していると食べた糖質から十分なエネルギーを生み出せず、またすぐに糖質を欲するようになります。よって、女性がすぐにカフェでお茶をしたくなるのも、ドラッグストアやコンビニでお菓子をつい買ってしまうのも自分を守るための大切な反応。
とは言え、お菓子を好きなだけ食べるのもまた不調の原因になってしまうので、「男女の体のしくみの差」をしっかりと認識し、適度な運動をしつつ女性に合った食事を身につけていくことが、元気に軽やかに日々を過ごしていくためには必要だと考えています。