「御所河原金五郎之助佐エ門太郎の夢!の巻」(ジャンプ・コミックス129巻収録)
今回は、アニメ好きでファンシー趣味を持つヤクザの組長、御所河原がチョコレート菓子の景品収集に血道を上げるお話をお届けする。
組長が集めているのは、卵状のチョコレート菓子に入っているおまけのおもちゃ。食糧玩具、いわゆる「食玩」と呼ばれている商品のひとつだ。
カードやシール、小型の玩具などを菓子と一緒にパッケージに封入して販売する。組長が手にしている卵型の菓子は、チョコを割ると、中におまけを詰めたカプセルがある構造になっている。日本では、フルタ製菓の「チョコエッグ」などの製品が知られている。
本作での組長の場合は、店の売り場を独占してしまうほどの熱中を見せる。食玩のおまけはランダム封入されている場合が多く、コレクションをフルコンプするための大人買いを誘発する、ちょっとアブないお菓子なのだ。
なお本作の後半は、御所河原組が経営するテーマパーク「極道ランド」をめぐるお話となっている。「Dランド」「Uジャパン」「Pランド」……といった完全にアウトな展示物の数々は、とても日本の施設とは思えない大胆さで必見だ。
そして同施設の前身はというと……『こち亀』初期の一作「幹事の苦労!?の巻」(ジャンプ・コミックス34巻収録)の舞台となった「埼玉レジャーランド」だ。のちに経営破綻し、御所河原組の手に渡ったらしい。
それでは次のページから、大の大人が、しかもコワモテのヤクザの親分が、おまけつきチョコレート菓子に夢中になるお話をお楽しみください!!