「血のバレンタインD(デー)!の巻」(ジャンプ・コミックス23巻収録)

今回は、バレンタインデーに派出所に持ち込まれた大量のチョコレート(もちろん中川への贈り物)を貪り食っていた両さんが、歯科の厄介になるお話をお届けする。

バレンタインデーは、クリスマスなどと同様、その由来をたどるとキリスト教圏での記念日。

日本においては、「女性から意中の男性にチョコレートを贈る日」を設けて消費を煽ろうという、製菓会社の目論見によって1900年代中盤以降に提唱されてきた。これがある程度定着したのは1970年代以降だ。

デパートでは年が明けるとすぐに翌月のバレンタインデーのためのフェアを組み、スーパーではチョコを自作するための材料や包装材が店先に並んだ。

そして、さらなる売り上げアップのために、女性が周囲の男性陣にチョコを配りまくる「義理チョコ」や、バレンタインデーのひと月後に男性から女性へのお返しにキャンディーを贈る「ホワイトデー」なるものが盛んに仕掛けられるように。

クラスメイトや職場の同僚、上司、取引先に女性がチョコレートを渡してまわるという奇妙な風習は、10~20年ほど前までは半ば当たり前のことだったのだ。

近年のバレンタインデーは、自分のためや友人のためにチョコレートをご褒美として購入して楽しむという、それ以前に比べたらずっと穏やかな催しの日になっている。

それでは次のページから、バレンタインデーに両さんに訪れた災難をお楽しみください!!