「もしも我が家が…の巻」(ジャンプ・コミックス39巻収録)
今回は、理想のマイホームを追い求める警察官・寺井洋一の新居探しにまつわるお話をお届けする。
寺井は家探しが持ちネタとなっているが、彼のマイホームがらみのエピソードの多くに登場しているのが、不動産屋のセールスマン・羽生だ。
眼鏡と整髪料で固められた髪型、コールマン髭といったビジュアル、そして軽薄な物腰は、昭和中期のボードビリアン、トニー谷をもとにしているようだ。
この羽生という男、『こち亀』でも指折りの嘘つき男として知られていて、言うこと成すことがことごとく「うそ、大げさ、まぎらわしい」。思わず日本広告審議機構・JAROに電話したくなるほどのホラ吹きキャラなのだ。
「ああ!マイホームの巻」(ジャンプ・コミックス16巻収録)で初登場して以降、ことあるごとに寺井に数々の怪しい物件を売りつけようとしている。
また、「カナダ翻堕羅(ほんだら)拳法珍道中の巻(前編)」(ジャンプ・コミックス68巻収録)ではマリアの父・晩にカナダの沼地を売りつけ、「跳ね馬(フェラーリ)、走る!の巻」(ジャンプ・コミックス72巻収録)では、系列の中古自動車屋店員として姿を見せ、出自の怪しい事故車ばかりを勧めていた。
それでは次のページから、舌先三寸で嘘まみれのインチキ物件を売りつけようとする不動産屋VS両さん&寺井連合の激しい攻防をお楽しみください!!