「正月大阪駅でんの巻」 (ジャンプ・コミックス173巻収録)
今回は、両さんが正月の「駅伝」に参加することになるお話をお届けする。
ただし開催地は、大阪。走りっぷりよりも「笑い」が要求されるレースのようで……!?
駅伝競走とは、タスキをかけた競技者が決められた区間を走り、中継所で待つ次の走者にタスキを渡しながらゴールをめざすチーム競技だ。
正月の駅伝といえば、やはり東京箱根間往復大学駅伝競走…いわゆる「箱根駅伝」が挙げられる。これは、前述の「東海道駅伝徒歩競走」の成功を受けて、1920年に「四大校駅伝競走」の名称ではじまった大会だ。
ちなみに、スタート地やゴール地、中継所に「駅」が使われているわけでもないのに、なぜ「駅伝」と呼ぶのかというと……江戸時代に街道に設けられた、通信や物流の中継基地を「駅」と称していたためだ。飛脚や人足はこの「駅」で、次の人員に文(ふみ)や荷を託したのだ。
そして、今日まで続く競技のはじまりは、1917年に行われた「東海道駅伝徒歩競走」だ。京都の三条大橋から東京の上野不忍池(しのばずのいけ)をめざして三日の間、走り継いだという。
なお両さんには、本作以上に過酷な駅伝への出走経歴がある。「富士登山駅伝競走の巻」(ジャンプ・コミックス187巻収録)では、優勝しないと警察をクビ! という理不尽な命令をされて、自衛隊やSWATの精鋭らを相手に単身でバトルを繰り広げながら道なき道を駆け抜けたのだ。
それでは次のページから、両さんが激走する『こち亀』流駅伝をお楽しみください!!