「(知事は)職員やご遺族、関係者への誹謗中傷はやめてとなぜ言わないのか」
政界関係者によると、選挙中、事務所に行なわれた嫌がらせで家族は恐怖で家から出られないほどだったという。
別の関係者は「神経をやられたのは竹内さんも同じで、やつれ方がひどく知人は心配していました。しかし昨年12月中ごろからは電話での連絡もできなくなっていたんです」と話す。
昨年11月17日の選挙で斎藤知事が返り咲いた後もAさんが提起した斎藤氏の疑惑は晴れたわけではなく、百条委の調査は続いている。
そこへ、斎藤陣営が選挙で、禁じられているインターネットによる選挙広報への対価支払いを行なっていたのではないかという公職選挙法違反疑惑も持ち上がり、兵庫県政は大混乱が続いている。
こうした中で、竹内氏や奥谷氏、丸尾氏への攻撃も依然続いていた。
「問題の“チームさいとう”のオープンチャットは選挙当日に閉鎖されましたが、重複するとみられる人たちが参加する新たなオープンチャットがその後開設され、選挙中と同じような言葉が飛び交っています」(地元メディア関係者)
竹内氏の知人は「県議辞職後、落ち込んだ竹内さんはSNSも一切見ないようにしていたとも伝え聞きました」と話しており、依然続く攻撃的な書き込みを目にしていなかった可能性はある。
だが、19日午前に竹内氏の訃報が報じられた後も、オープンチャットでは「人生からも逃げた」などと心無い書き込みが続いている。
亡くなったAさんら関係者に対し選挙後も続く誹謗中傷を巡っては、斎藤知事の定例の記者会見で「職員やご遺族、関係者への誹謗中傷はやめてと、なぜ言わないのか」との質問が出るなど、対応をとるよう求める声が高まっていた。
だが斎藤氏は、SNSによる誹謗中傷は適切な運用の仕方ではない、と指摘しながら、「メリットとしていい面もありますから、そういったところを気を付けながらSNSを使っていこうということは私は大事だということは申し上げてます」と述べるだけで、支持者にメッセージを出そうとはしなかった。
兵庫県の混乱は、いつまで続くのか。
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取材・文/集英社オンライン編集部ニュース班