家賃40万の高級マンションに住んでいたA氏…
本番直前に説明もなく講義を受けられなくなった受験生への影響は甚大だ。
これについて同社の代理人弁護士は「一番の原因は入塾する生徒さんの減少がずっと積み重なってきてしまったってとこなんですけど、営業手法、いろいろと生徒さんを集めるのが、ちょっとなかなか、対応がついていけなかったようです。
(会社側は)この時期(の破綻)はもう絶対回避しなきゃいけないというところで、ぎりぎりまで頑張っていたようです。
生徒さんについては、他の予備校で受け入れてくれるところがあるかっていうのを(考えて)いるみたいですけど。具体的なところはちょっと未定です」と話す。
ニチガクの近所の住民も「それこそ、20年以上前はたくさんの生徒さんをお見かけしたけど、ここ最近はあまり生徒さんを見ないよね。時代についていけなくなったのかな…それでもこの時期に倒産ってあまりにもかわいそうだよ、どうにかできなかったのかね」(近隣の70代店主)と話し、塾が近年衰退してきたと振り返る。
そのニチガクに目に見える“異変”が起きたのは昨年の上半期のことだ。近隣住民が話す。
「なんか社長が最近コロコロ代わっていたっていうのは噂になってたな、前と違う経営者なんだろ?」
その言葉通り日本学力振興会では、2017年から代表取締役を務めてきたA氏が昨年4月に辞任。その後に就任したB氏はちょうど半年後の10月に辞任し、これと入れ替わりにそれまで役員欄にも名がなかったC氏が今日まで代表取締役となっている。
「会社の状態の一つの目安にもなるかと思えるのですが、都内にあるA氏の住居は家賃40万円前後の高級マンションです。しかしB氏は13万円程度のマンションで、C氏は都心にありながら月6万円の古びた集合住宅に住んでいるんですね。この頻繁な社長の交代と生活水準の違いが目を引きます」(社会部記者)
前出の通り、同社は1月7日の時点でも生徒を募るホームページを閉鎖しておらず、合格実績には「2025年01月現在」の文字もあり、最近まで運営していたことがうかがえる。
しかしそのホームページの「会社概要」には代表取締役として、昨年10月に退任したB氏の名がいまだに掲載されており、社長が代わったことは対外的に説明されていない。
さらに関係者は、同社が債務整理に向け弁護士に相談を始めたのは「去年の12月アタマごろ」だと話しており、このころにはすでに経営を続けられる状態ではなかった可能性もある。