答弁がしどろもどろの生稲議員

さらに今井氏に負けず劣らず厳しい批判を受けているのが、外務大臣政務官に抜擢された、生稲晃子参院議員だ。

今井氏のようなSNSでのアピールはなかったものの、政務官への起用について「特に力を入れていきたいことは?」と報道陣から問われた際のしどろもどろなやり取りが広く拡散され、「国民をバカにしている」などと世論への反発を招く事態となっている。

「当選した当初から、演説や答弁の不安定さが指摘されてきた生稲さんですが、政務官就任後の受け答えを見ると成長の跡はあまり感じられないというのが正直なところです。

ただ、生稲さんに対する批判的な声が多いのは、出馬時の後ろ盾となった萩生田光一元政調会長の存在も大きい。2022年の出馬に前後して旧統一教会の問題が発覚。萩生田さんに連れられる形で、教団側の集会に参加したことも明らかになりました。

外務大臣政務官に抜擢された生稲晃子氏(本人Facebookより)
外務大臣政務官に抜擢された生稲晃子氏(本人Facebookより)

萩生田さんは裏金問題でも渦中の人となり、関係が深い生稲さんにも飛び火した。議員として独り立ちできるまではシビアな評価がつきまとうかもしれません。
そういう意味で今回の政務官起用は、結果を残し評価を覆すチャンスとも言えます」(同前)

生稲氏の場合は、登用のタイミングも批判の種になった側面もあるようだ。

大臣、副大臣、政務官の「政務三役」ポストは、慣例的な「適齢期」があるとされている。キャリアの「登竜門」である政務官は、衆院当選1回、参院2回が就くのが通例だ。参院では当選1回での起用もままあるが、生稲氏もこのケースに当たる。

党内での「時期尚早」との意見に加え、人事で追い抜かれた同期議員からのやっかみや嫉妬が生稲氏への風当たりをより厳しくしているようだ。