下着画像を送らせようとする仰天の実態も 

趣味がきっかけで出会い、見知らぬ相手と仲良くなることは、ネット社会では珍しいことではない。一方で、「女オタオタたちは、距離の詰め方があまりにも拙速だ」とA氏は話す。

「彼らは、彼氏の有無を聞いて『いない』って答えがきたら、『じゃあ俺とかどうかな?』といったことを平気で言い出すんですよ。ほかにも、自分からDMを送ったのに、彼氏がいると返ってきたら『男とDMしている場合じゃないじゃん』とか急に逆上して説教しだす人もいます」

なかには、自身の性自認を偽ってDMを送り、性的な画像を要求する者までいるという。

「稀だけど卑劣なパターンとして、『実は自分、心は女性なんです』とか、女の子を安心させるために偽装するんですね。『周りには相談できる相手がいないから、◯◯ちゃんに相談したくて……。

下着って普段はどういうのを買っているんですか?』『どういうのがおすすめですか?』と持ちかけて、そこから『よかったら下着を見せてもらえませんか?』と画像を入手しようとする手口もあります。さすがにそういうのは女の子も引っかからないんですが……」(同前)

A氏いわく、国民的人気のある女性グループの女性ファンに対しても、こうしたDMによるアプローチを行なっている厄介者が多数いるという。また、その影響か女性ファンの中では、SNSのプロフィールに「同性の方のみフォローします」と明記するケースが増えているそうだ。

さらにファンの数が少ない地下アイドル業界では、“女オタオタ”の“がっつき”がより目立つという。地下アイドルファン歴5年の男性(会社員・20代)はこう話す。 

「いつ現場に行っても必ずいるメガネのおじさんがいるんですけど、それだけグループが好きなのかというとそうでもなくて、全然熱心そうに見えないんですよね。ライブや押しとのチェキも盛り上がってないし、休憩中のほうが嬉しそうにほかの女性のオタクと立ち話しています。

物販や特典会の列に並んでいるときも、前後や隣に女オタクがいたら高確率で話しかけています。たぶん、あれってアイドルじゃなくて、ファンの女の子と接したいんじゃないかな」

地下アイドル界隈でも、女性ファンに対して執拗に絡む “女オタオタ”が多いという(写真はイメージ)
地下アイドル界隈でも、女性ファンに対して執拗に絡む “女オタオタ”が多いという(写真はイメージ)

実際にナンパ行為に悩む女性ファンからも話をきいた。

「よくライブ後にオタク同士で飲み会をやるんですが、帰りに半ば強引に女オタクをホテルに誘い込もうとする奴はマジでいます。そういう話ってオタクのコミュニティですぐに広まるんですけど、その後も平然と現場には来るから悪質だし、恥知らずですよね。

で、もっと地獄なのが、そういう“未遂”の相談を受けたオタクが、寄り添うフリをしてまたその子に手を出したり……。もう卑劣に卑劣が重なっていますよね」(20代女性・女性地下アイドルファン)

こうした問題については、たびたびアイドル自身や事務所から“警告”が発せられることもある。今年7月18日にはFR2PON!メンバー・もちの あんが、自身のXに「まじでめちゃくちゃ話聞くので一言言わせてください。女の子のオタクへの距離感バグってる人多すぎ」「男性からしつこく連絡先を聞かれるとか、触れられるとか、本当に女の子からしたら怖い事だしトラウマになってライブ行きにくくなる子とかもいます」などとポスト。

「少しでも心当たりがある人は必ず自分の行動を改めてください」と、“女オタオタ”に注意を促している。

FR2PON!メンバー・もちの あん氏による当該ポスト(写真/本人Xアカウントより)https://twitter.com/mochino_fr2pon/status/1813917482660561327
FR2PON!メンバー・もちの あん氏による当該ポスト(写真/本人Xアカウントより)https://twitter.com/mochino_fr2pon/status/1813917482660561327
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 安心して推し活もできないとは、女性ファンにとっては不幸としか言えない。男女問わず、平和に応援できる環境が作られればいいのだが……。

取材・文/集英社オンライン編集部ニュース班