橋本英郎のスペイン戦のスコア予想 

また、予選リーグはあくまで“試運転”で、強豪国はここから本格的にギアがかかっていくという。スペインは予選の3戦目ではスタメン10人を入れ替えるターンオーバーを行い、その結果、エジプトに敗れて2位通過になった。

予選通過が決まっていた日本も、グループリーグ3戦目のイスラエル戦でスタメン6人を入れ替えたが、スペインほど大胆なターンオーバーはしていない。これには「いい流れの中でできているのをメンバーを変えて崩したくなかったのかな」と橋本氏は推測するが、果たして、スペイン戦の展望はどうなるのか。

スペイン代表とは、2022年のカタールW杯で、A代表が2-1と歴史的勝利したことも記憶に新しい。橋本氏はズバリ、今回もうまくいけば「2-0」で勝利、「1-1」のまま延長に突入しての「2-1」のような展開になると予想した。

「スペインにボールを回される展開にはなると思うんですが、これを“回させている”展開にすることが大事。守備がしっかりと耐えて、前線の選手が刺すときに刺せる流れを90分間出し続ければ、前回のワールドカップと近い展開にもっていけると思います。ただ、守備面には不安もありますが…」

日本代表はグループリーグ3試合を無失点。GK小久保玲央ブライアンの活躍もあって鉄壁のイメージが強いが、逆に守備面に不安を感じる理由があるという。

マリ戦では試合終了直前のPKのピンチも凌いだ小久保玲央ブライアン 写真/JMPA
マリ戦では試合終了直前のPKのピンチも凌いだ小久保玲央ブライアン 写真/JMPA

「今大会、小久保選手が当たっていますが、キーパーが当たってるっていうことイコール、シュートを枠に飛ばされてるということなんです。僕はこのシュートを許している最終ラインに不安を感じています。

簡単に最終ラインまでボールを運ばせないようにファーストライン(FW)、セカンドライン(MF)が粘って、最終ライン(DF)にきたときには相手がストレスを感じていて、簡単にボールが奪える状態まで持っていくのが理想。

これまでの3試合ではDFが、GKに頼っているようなところがあるので、相手にシュートを打たさずに、カウンターに繋がるような流れを作る必要があるのかなと」

スペインに勝利すればベスト4進出、56年ぶりのメダルもハッキリと見えてくる日本代表。ここから先で大事なこと、そしてキーマンになるのは誰か。