イチ押しの作品は、100万円の“ゾウさん”

――イチ押しの作品はどれですか?

このゾウさんです。この作品は現在100万円で販売しています。なぜイチ押しかというとデカいからで、上に乗ることもできます。制作費は5000円くらいで、セメントを100キロ買ってきて作り上げました。

ゾウの作品に乗るオーナーの辻修平さん。その右側にはランドセルの作品(写真/集英社オンライン編集部ニュース班)
ゾウの作品に乗るオーナーの辻修平さん。その右側にはランドセルの作品(写真/集英社オンライン編集部ニュース班)

――あと、いたるところにギャルの絵がありますね。ギャルが好きなんですか?

はい、ギャル好きです。最近はギャル雑誌がかなり少なくなったので、描く頻度は減りましたけどね。以前はギャル雑誌をいっぱい買ってきて、それを見ながら絵を描いていました。

基本的には、自分の好きなものを描いています。自分の作品はすべて気に入っていますし、全部に思い入れがあります。

部屋のいたるところにあるギャルの絵(写真/集英社オンライン編集部ニュース班)
部屋のいたるところにあるギャルの絵(写真/集英社オンライン編集部ニュース班)

――最近はどんな作品を作りましたか?

毎日制作しているので、いっぱいあるんですが……1週間くらい前に、ラジカセをピンクに塗りました。もともと真っ黒だったのですが、画廊に来てくれた外国人のお客さんに「ノーピンク!」と言われて、一か八かピンクの絵の具を直塗りしました。今のところ問題なく使えています。

――1ヶ月にどれくらいお客さんが来ますか?

30人くらいで、最近はその6割くらいが外国の方です。イギリス、アメリカ、フランス、チリ、ルーマニアなど、いろんな国から観光で訪れてくれます。なぜだかわかりませんが、イギリスの方が一番多いですね。

絵の具でピンクに塗られたラジカセ(写真/集英社オンライン編集部ニュース班)
絵の具でピンクに塗られたラジカセ(写真/集英社オンライン編集部ニュース班)

この画廊が外国人観光客向けサイトに掲載されているみたいで、それを見て来てくださる方が多いです。外国の方は、よく「アメージング!」とか「クール!」とか言ってくれます。

――ふだん、ここで生活をされているとのことですが、どうやって暮らしているんですか?

トイレはそのまま使っていますし、風呂場では置いてある作品を湯船のほうに移動させてから、シャワーを浴びています。台所も普通に使っていますよ。

辻さんの寝床となっている押入れ(写真/集英社オンライン編集部ニュース班)
辻さんの寝床となっている押入れ(写真/集英社オンライン編集部ニュース班)

寝るときは、2階の押入れの中に布団を敷いています。世界観を壊さないように、営業時間になったら、衣類を含めて生活感のあるものはすべて押入れの中に入れています。