エスカレーターはフジテック製品

エスカレーターは動く歩道などをはじめエレベーターも手がける大手メーカーのフジテック製だった。同社広報は取材に対し、こう答えた。

「オーケー東伏見店で導入されていたエスカレーターは当社製品のもので間違いありません。亡くなられた利用者のご冥福をお祈り申し上げます。今まさに警察署による現場検証がなされているところで、当社としてもその事故の詳細を確認中です。警察の調査にも真摯に対応いたします」

同社のホームページには「据え付けたエレベータ・エスカレータを1台1台、24時間365日体制で休まず見守り続ける技術があります」と書かれている。こちらの店舗の最終点検日はいつだったのかについて尋ねると「今まさに確認中です」とのことだった。

事故が起きたエスカレーターを点検する作業員(写真/利用者提供)
事故が起きたエスカレーターを点検する作業員(写真/利用者提供)

また、東伏見店以外のオーケー店舗のエスカレーターもフジテック製なのかと聞くと「現時点でこちらのほうではまだ把握しておらず確認中です」と答えるだけだった。

とはいえ、エスカレーターでの事故による怪我や事故死は決して珍しいことではない。一般社団法人日本エレベーター協会の担当者はこう話す。

「エスカレーターでの事故は利用者災害という観点から報告書をまとめています。利用者災害が起こる場所で多いのはショッピングセンター、百貨店、交通機関、複合ビル、事務所ビル、遊技場、学校・病院、ホテル・旅館、劇場や工場倉庫などです。

災害の分類としましては、最も多いのが転倒で、発生箇所は踏段上です。乗り口部や降り口部、踏段上の転倒があります。次に多いのが“挟まれ”で、踏段とスカートガードの間やコムプレートとの間、さらには踏段と踏段との間です。

また、稀ですが転落事故もあり、アウターデッキ及び移動手すりからの転落も起きています。今年3月にはJR水戸駅のエスカレーターで72歳の男性がエスカレーターの降り口で転倒し、服の一部が巻き込まれたことによる事故死がありました」