短期間での戦力化が大切
3 チームに馴染む、仕事を覚える
余計な緊張をしなくなってきたら、次は「チームに馴染む、仕事を覚える」ステップです。仕事のスキルがなかなか上がらないと、「チームに迷惑をかけている」という引け目を感じ、他のメンバーとの関係がギクシャクし始めます。それを避けるためにも、短期間で戦力化することが大切です。それが結果的に離職防止につながります。
4 小さな成功体験、周囲からの承認
チームに馴染んで仕事を覚えてきたら、小さな成功体験を積み重ねることが大切になります。また、業務を通して仲間から認められ、お客様やクライアントから褒めてもらう機会が増えることで、より仕事へのコミットメントが高まります。
5 自己肯定(自分だからできる、この場所ならできる)
一番上のステップは「自己肯定」です。自分で自分を承認し、「ここで働けば成長できる」「仲間もお客様(クライアント)も喜んでくれる」と思えるようになる。この状態のスタッフが多くなるほど、業務はスムーズに回り、成績も向上。スタッフが意欲的に働き、長く定着するようになります。
この5段階のステップを、一段一段登らせることが大切です。
スタッフがすぐ辞めてしまうなら、なぜスタッフが辞めているのか、どのステップで辞めているのかを観察してみましょう。職場に馴染むことができなかったのか、それとも、馴染みはしたものの小さな成功体験や周囲からの承認を得ることができなかったのか。
それによって、教育や指導、声のかけ方が自ずと変わってきます。
早期離職を防ぐためには、入社からできるだけ短い日数で4段目(小さな成功体験、周囲からの承認)まで登らせましょう。このステップを誰もが確実に登れる環境を整えておくことが大切です。
図/書籍『中間管理職無理ゲー完全攻略法』より
写真/shutterstock