創業から6年で約500店舗展開…ステーキブームの背景とは

少し前までステーキといえば、ご馳走というのが一般的なイメージだった。そんな高級な印象を変えたのがステーキレストラン「いきなり!ステーキ」である。

2013年12月に東京・銀座に1号店を出店し、ランチメニューでワイルドジューシーカットステーキ 300gセットを1,000円(税抜)という驚きの価格で提供。

1g5円の量り売り・立ち食いというスタイルも目新しく、新たなマーケットが生まれるきっかけとなった。

いきなり!ステーキの店舗  撮影/福永太郎
いきなり!ステーキの店舗  撮影/福永太郎

「いきなり!ステーキの登場までは、本格的なステーキをランチで気軽に食べるというマーケットはありませんでした。このコンセプトが大いに支持され、糖質制限ダイエットブームで赤身肉への関心が高まったことなども追い風となり一躍人気店になりましたね。

ステーキの主な調理は切って焼くだけのため、オペレーションがシンプルで、少ないスタッフで顧客回転率を上げやすかったことも急速に拡大した理由のひとつです」(フードデリバリーコンサルタントの堀部太一氏、以下同)

テレビや雑誌などのメディアもこぞって取り上げ、猛烈な勢いで店舗網を拡大。2016年に100店舗、2019年には約500店舗を展開するに至った。

いきなり!ステーキはステーキブームの火付け役となり、模倣する店も続々オープン。平日のお昼にリーズナブルな価格でステーキを味わうことができるようになったのだ。