心霊現象が“100%起きる”物件
–––––映画『新・三茶のポルターガイスト』は東京・三軒茶屋にある心霊スポット「ヨコザワ・プロダクション」で起こる心霊現象に焦点を当てた作品です。角さんはもう何回も現地に足を運んでいるんですよね?
角由紀子(以下同) 映画『怪談新耳袋Gメン ラスト・ツアー』(2021年公開)の撮影で初めて訪れて……もう合計30回以上は行ってますね(笑)。
–––––角さんから見て、ヨコザワ・プロダクションはほかの心霊スポットと何が違うのでしょうか?
「霊感がない人でも、何かしらの現象に遭遇することができる」という点でしょうか。しかも100%に近い確率で、心霊現象が起こる。線香の匂いが立ち込めたり、鈴の音が鳴ったり、“人ならざるもの”が現れたり……。世界的にもそういった場所はかなり少ないんです。
–––––初めて訪れたときと現在で、何か心境に変化はありますか?
初めて行ったときは、本当に怖すぎて泣きそうでしたね……。深夜に1人で幽霊が現れるか検証するという取材だったのですが、もうチビりそうでした(笑)。でも、本当に線香の匂いがし始めたときに、なんとも表現できない感動がありましたね。「あ、こんなことがこの世の中で起こるんだ」って。
通い始めてからは、回を重ねるたびに怖さは軽減されていって、今は「もっと近づきたい」「コミュニケーションを取りたい」という感覚です。
–––––「これが何なのか知りたい」と?
はい、もちろんその正体はわからないのですが、野生動物にすごく近いのかなと今は思っています。野生動物も、最初は茂みに隠れていて、なかなか人前に姿を現してくれないじゃないですか。でも、回を重ねてじっくりコミュニケーションを取ると出やすくなる。ヨコザワ・プロダクションの霊も同じで、こちらの姿勢しだいで、すごく距離が近づく感覚があるんです。
–––––ヨコザワ・プロダクションには、8〜9歳の少年の霊「てっちゃん」が現れるんですよね。『三茶のポルターガイスト』を見ていると、角さんがてっちゃんからの信頼を得ているのかなと感じます。
ヨコザワ・プロダクションには、ほかの現場よりも身なりをきれいにして訪れるようにしています。「てっちゃんに嫌われないようにしなきゃ!」みたいな。でも、若くてかわいい清楚系の女の子を連れていくと、やっぱりそっちに意識がいっちゃうみたいで(笑)。その女の子が何かアクション起こしたときに部屋の物が動いたりすると、「私のこと見ていないな〜」と少し妬いちゃいます(笑)。