誰よりもライブ配信している芸人

――最近の中山さんはYouTube公式チャンネル「中山功太のYouTube」で精力的にライブ配信をされています。どのような経緯で始められたんですか?

中山(以下、同) 
ゲストを呼んで生配信するお笑い番組をYouTubeでやりたいと思って、2020年にクラウドファンディングをしたんです。ありがたい話で資金が集まって、4月から番組を始めたんですけど、4月7日に緊急事態宣言が出たので7日間で終わってしまいまして。作家さんとスタジオにはすでにギャラを払っていたんですけど、そのスタジオもコロナのせいで潰れてしまいました。

番組ができなくなって、何しようか考えて、毎日最低1時間はYouTubeでライブ配信すると決めたのが始まりです。気付いたら誰よりもライブ配信してる芸人になってしまいまして。配信時間が吉本で一番という噂もあります。毎日ではなくなりましたけど、今でも配信はしてて、まさかここまで続くとは思わなかったです。

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――一人喋りの配信以外にもいろいろされてますね。昨日(取材前日)は、睡眠中の音声をライブ配信されていました。

寝てる時にどんな寝言を言っているかとか、人間が寝つく瞬間ってわからないので、自分で聞いてみたいというのがありまして。今は睡眠も入浴もなんでもコンテンツにしてます。

――そこまでプライベートな部分を配信するのに抵抗はないんですか?

結婚していないから、奥さんも子供もいないし、今は彼女もいないので。彼女ができたら……。ちょっとそこを迷っているんですよね。正直に言って出てもらうのか。そこまでやってもいいと思うんですよ。正直、排便以外だったら何でも見せられますね。悪さしてないし。
 

――配信を続けてきたことでのメリットはありますか?

以前は単独ライブのお客さんが本当に少なかったんですけど、配信をきっかけに熱烈なファンの方が増えてくれて、席が埋まるようになってきました。R-1優勝した直後の単独よりもお客さんが増えています。基本的に皆さん年齢層が高めで、すごく民度が高い。ファンって自分を映す鏡だと思うので、これは僕の自慢ですね。コメント欄に荒らしが来ても、全員怖いぐらい無視するんで、荒らしに来た奴が恥かくんですね。
 

――配信の収益的にはどうですか?

ギリギリ家賃が払える程度です。でも、すごく助かってます。「カッコつけるな」って言われますけど、僕はお金にあまり興味なくて。そんなにいらないと思うんですよね。ふだんお金使うのはラーメン食べるぐらいやし、飲みに行く店も安いから。父親が社長で実家がお金持ちだったので、子供の頃に欲しいものは買って貰えたこともあって、今は本当に欲しいものがないです。そう言いながらも若干借金ありますけど。母親に仕送りできたらもういいですかね。この前、遠回しにほぼ「仕送りくれ」みたいなこと言われたので。