—THE SECONDグランプリファイナルの面々をみると、やはりみなさん残るべくして残った方ばかりだなと思いました。
友保 そうですね。終わり人間たちが残りましたね。
—お二人は東京の芸人さんをよく知ってますし、東京の芸人さんからも金属バットにはリスペクトがあるなぁと思います。
友保 いや、俺らもリスペクトありますし、そうやってお互いが足を引っ張りあってんですよ。
—リスペクトという名の足の引っ張り合い(笑)。
小林 誰か売れそうなったらすぐ引っ張る(笑)
—しかしファンの方にとっては複雑かもしれないですね。金属バットが優勝したらよりいっそうチケットが取りづらくなるかも……と。
友保 なんや言われましたよ。ライブ終わって外出たら昔よく来てた人が座ってて。「お久しぶりです」って言うたら「変わっちゃった」「金属バット変わっちゃった」。無視しましたよ、なんやこいつ。
—集英社オンラインの連載もスケジュール抑えられなくなったら、うらめしそうな顔で出待ちします。
小林 こわいよ(笑)。
友保 でもこれ以上忙しくなるのいやですよ。もっと寝たいもんな。今日6時50分に起きましたけど、目にうつるもん全部ムカついた。あんな時間起きたくないわ。
—たとえば俳優さんなら、1か月どこかのロケ地でぎゅっと働いて、そのあとがっつり休んだりされますが、そっちのほうが魅力的ですか?
小林 その1か月のフル稼働が嫌やな。
友保 やっぱ週2、3働いて月給200万円でいいっすわ。
—単価を上げる以外に仕事のモチベーションってあるんですか。がんばろうという気持ち。
友保 がんばらないですよ。何を言ってるんですか! 何もがんばらないです。出番がなくなるまでスベり続けます。
—賞レースがあるとドキドキを味わえる分、でも漫才ってそもそも競い合うものなのだろうかとも思うのですが。
友保 そう言いますよね。おのおのが楽しくやってるのがいいと。そんなわけないですからね。奪い合いやねんから。
—おお。
友保 シシガシラの浜中の話知ってますか? あいつおもしろいじゃないですか、シシガシラ。おもしろいってなって出番が増えて、浜中がちょっとええところに引っ越したらしいんですよ。で、引っ越した瞬間、大阪からいっぱい芸人がきて、あいつの出番がなくなって。
—ああ。
友保 そんで後輩にも借金するようになって、もう死ぬってなったときにM-1決勝で持ち直して。やっぱ奪い合いなんですよ。さや香とかヘンダーソンとかイナゴの大群ですよ。