依頼を受けた「アニキ」については「名前も言いたくない」
事件の被害者は東京・上野の繁華街で焼肉店など飲食店を14店舗展開している「サンエイ商事」社長の宝島龍太郎さん(55)。女性のほうは行方不明になっている妻のA子さんとみて、警察は身元の確認を急いでいる。
2人の遺体は両手を結束バンドで縛られ、頭部にビニール袋を被せて粘着テープでぐるぐる巻きにされた状態で、16日早朝に見つかった。また、この直前に付近を黒っぽい不審な乗用車が走っていたのを目撃されていた。
平山容疑者は翌17日朝に五反田駅前交番に「栃木の事件に関与したかもしれない」と出頭、事件現場近くの防犯カメラに平山容疑者名義の黒色の乗用車が行き来する様子が映っているなど容疑が強まったため、捜査本部は21日に死体損壊容疑で逮捕、22日に東京地検に送検した。
調べに対し平山容疑者は車や凶器の準備などは認めたものの、依頼してきた「アニキ」については「名前も言いたくない」と詳述を避けており、被害者の宝島さんについても「誰なのか名前も知らない」と供述しているという。
今の住まいの付近では「腕に刺青を入れたガタイのいい、ワルそうな若者」と認知されていた平山容疑者はどんな人物なのか。出身地の東京都江東区の友人たちの証言や、彼のSNSをたどってみると、おぼろげな印象が浮かび上がってきた。