「慣れ親しんだ」古巣への復帰が後押しとなるか
これまで、メジャーでプレーした後に日本球界に復帰した野手は筒香を除いて13人いる。以下に復帰1年目に「主力クラス」と呼べる数字を残せた選手たちを並べてみる。
【元メジャーリーガーの日本球界復帰1年目成績】※規定打席到達未満の選手も含む
打率.280以上 6/13人
新庄剛志、井口資仁、城島健司、西岡剛、田中賢介、青木宣親
20本塁打以上 2/13人
新庄剛志、城島健司
OPS.800以上 5/13人
新庄剛志、中村紀洋、井口資仁、城島健司、青木宣親
100試合以上出場 7/13人
新庄剛志、井口資仁、城島健司、松井稼頭央、西岡剛、田中賢介、青木宣親
また、元メジャーリーガーによる日本球界復帰1年目の最高成績は以下の通りだ。
打率 青木宣親 .327
本塁打 城島健司 28本
打点 城島健司 91打点
OPS 青木宣親 .884
NPBに復帰した日本人メジャーリーガーについては、「渡米前ほどの数字を残せない」という印象も強いが、数字だけを見ると一定数の選手が復帰1年目からレギュラークラスの結果を残しているのがわかる。
そもそも、メジャーリーグでプレーした後、日本球界に復帰する選手の多くが年齢的には“ベテラン”の域に差し掛かっているため(13人のうち、20代で日本に復帰したのは西岡のみ)、日本での全盛期のような数字を残すこと自体、かなりのハードルになる。
そう考えると、半数を超える7人が100試合以上に出場し、6人が打率.280以上を記録している結果は“ポジティブ”な数字といえるかもしれない。
ちなみに、今回の筒香同様に復帰チームに“古巣”を選択したのは中村紀洋(元所属の併合先球団であるオリックスに復帰)と青木宣親の2選手のみ。こちらはサンプルとしては少ないためあまり参考にならないかもしれないが、青木は復帰1年目に打率.327をマークするなど日本時代と遜色ない打撃を披露。
やはり、「慣れ親しんだ」古巣球団への復帰は選手にとってはプラスになるのかもしれない。
また、日本球界復帰選手の数字を見て少し気になるのが「本塁打数」だ。復帰1年目から20本塁打以上をマークしたのは城島(28本)と新庄(24本)の2選手のみ。次いで、井口の19本塁打となる。