1000枚の中には大谷翔平のサインカードも

米連邦検察当局は4月11日、ドジャース・大谷翔平の元通訳・水原一平容疑者を銀行詐欺容疑で訴追した。37ページにわたる訴状では、1万9000回にわたる賭博と不正送金の回数や金額、さらに胴元との生々しいやり取りなど、衝撃的な事実が次々と明らかになった。

水原一平容疑者(写真/共同通信社)
水原一平容疑者(写真/共同通信社)
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その中では「イッペイ・ミズハラは、ショウヘイ・オオタニの口座を使い、1000枚の野球カードを購入した」という新たな事実も明らかになった。

金額にして約5000万円分という、この1000枚の野球カードは、今年の1月から3月までに水原が「ジェイ・ミン」の名でオークションサイトにて購入したもの。

ドジャースのクラブハウスに郵送させていたというカードには、ヤンキースのレジェンドであるヨギ・ベラや、メジャー屈指の強打者ホアン・ソトら名選手のレアカードに加え、自身のパートナーであった大谷翔平のサインカードも含まれていたという。

高値で取引されている大谷翔平のサインカードも
高値で取引されている大谷翔平のサインカードも

それらのベースボールカードは袋から出され、アタッシュケースに入れて自家用車にて保存されていたという。

水原容疑者がなぜ、ベースボールカードを大量に購入したのかは明らかになっていないが、米国ではここ数年、ベースボールカードが高額で取引されているため、米連邦検察当局は「転売目的の購入だった」とみているようだ。

MLB好事家で野球カードコレクターの勅使川原克典氏が解説する。

「確かにここ数年、ベースボールカードの相場はバブルと呼ばれるほど上がっていますし、投資の目的で購入する人たちも増えています。特にコロナ禍のあたりからは、中国人投資家も多く参入してきているという噂ですし、アメリカの物価高も重なって、高いモノではカード1枚で数千万円、億に達することもあります」