2年以上かけて開発したこだわりのラーメン風そうめんつゆ

飽きずに楽しめ、しっかりとした食べ応えのあるストレートつゆにするために、本格的なラーメンの濃厚な味わいを追求することになった。

「当社では新製品を発売するサイクルは半期に1度ですが、『麺屋一杯シリーズ』は2年以上かけて、開発しました」(西谷さん)

つゆの味わいとしては、醤油ラーメンを彷彿とさせる「鶏がら煮干つゆ 醤油」、魚介のうま味たっぷりの「鯛だしつゆ 塩味」、辛うまが好きな人向けの「シビ辛麻辣つゆ」の3種類に決定。

それぞれ有名店のラーメンの味を研究しつつ、そうめんにかけてつるっと食べられる喉ごしのよさや、最後まで飽きない味づくりにこだわったという。

「例えば、『シビ辛麻辣つゆ』は辛うまいラーメンをイメージして、豆板醤、唐辛子、クミンの辛さとコクに、花椒油のシビれ、華やかさを加えたしっかり辛い味わいに。冷たい麺でも、辛さ・風味がきちんと感じられるように作りました」(濱田さん)

左から「鶏がら煮干つゆ 醤油」、「鯛だしつゆ 塩味」、「シビ辛麻辣つゆ」、全て500ml
左から「鶏がら煮干つゆ 醤油」、「鯛だしつゆ 塩味」、「シビ辛麻辣つゆ」、全て500ml

「ブランド名の『麺屋一杯』には外食の麺屋のラーメン店、そば店、うどん店の味わいを家庭で手軽に『一杯』味わっていただきたいという思いを込めました。和風つゆに飽きた方、ラーメンの味わいが好きな方、とにかく麺好きな方にぜひ味わっていただきたいです!」(濱田さん)

そうめんにつゆをかけるだけでOKという手軽さ。ひとつの器で麺もトッピングものせられて簡単に調理できるのがうれしいポイントだ。洗い物が少なくて済むのでタイパを気にする人にもおすすめ。

それぞれのつゆの調理例
それぞれのつゆの調理例

発売して、まだ1か月だが、売れ行きは好調で新しいそうめんの食べ方の提案として好評のようだ。

広告宣伝にも「ラーメン風のそうめんつゆ」を訴求するために、ラーメン店風のロゴ、「ラーメンソーメン」をオリジナルで作り、麺好きな人にも注目してもらえるように工夫している。

「当社の公式Xで『ラーメンなのか?ソーメンなのか?キャンペーン』を実施して
どちら派か投稿していただいたり、YouTuberとのコラボ動画を公開したり、など、幅広い世代に関心をもってもらえるように力を入れています。5月にはPOPアップ店舗なども予定しています」(西谷さん)

公式Xにてキャンペーン中
公式Xにてキャンペーン中
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記者も、「鶏がら煮干つゆ 醤油」で実食してみた。つゆをドバっとかけるのがおすすめとのことだったので、そうめんにたっぷりかけて食べたが、煮干のパンチと醤油のコクの濃厚な味わいはまさにラーメンを食べている気分に。でも麺はそうめんなので、ラーメンほどこってりせず、つるっと食べられた。おすすめの食べ方を聞いたところ、

「『鶏がら煮干つゆ 醤油』のトッピングには小ねぎが絶品です!」(濱田さん)

「どの味もおすすめですが、魚介の旨味とゆず果汁がさわやかな『鯛だしつゆ 塩味』はお酒を飲んだ後の締めにもぴったりです」(西谷さん)

とのことだった。

そうめんはそもそも手軽に食べられるものだが、毎度同じ食べ方では飽きてしまうことも。

「ヤマサ麺屋一杯」シリーズはストレートタイプで、つゆをかけるだけで、ラーメン風の味わいが楽しめるのが新鮮で、アレンジの幅が広がり、春夏の食卓の楽しみの一つになりそうだ。

取材・文/百田なつき