電子タバコ派からも攻撃される紙巻派 

 後ろめたさの中で吸うタバコの味は、以前よりおいしくなくなっているのだろうか。一方、電子タバコに移行した人からはこんな意見も。

「数年前に会社の屋内喫煙所が電子タバコ専用になったのを機に、自分もIQOS(アイコス)に変えました。今思うと紙巻たばこって臭いですね。あのヤニ臭さが鼻について、もう紙に戻ることはないと思います」(40代男性・営業)

電子タバコに移行した喫煙者(撮影/集英社オンライン)
電子タバコに移行した喫煙者(撮影/集英社オンライン)

「アイコスに変えてから、紙巻タバコを吸い続ける同僚に対して『こいつヤニ臭えな……』とイライラするようになりましたね。もともと紙巻タバコを吸ってたヤツがそんなこと言う資格はないと思いますけど(笑)」(30代男性・ビルメンテナンス)

非喫煙者はおろか、電子タバコへと移行した“元同志”からもスメハラのそしりを一身に浴びる紙巻タバコ愛煙家たち。その“加害者意識”からか、入念な対策をしている喫煙者もいた。

「自分はオフィスでは、昼1本、夜1本と吸うだけですが、タバコを吸った後は必ず喫煙所に常備されている消臭スプレーをかけて、ハンドクリームを塗っています。でも、やっぱりデスクに戻るときは周囲の顔色をうかがっちゃいますね……」(50代男性・IT関連)

「ふだんから消臭スプレーを持ち歩いてます」(撮影/集英社オンライン)
「ふだんから消臭スプレーを持ち歩いてます」(撮影/集英社オンライン)
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「電子タバコ派ですが周囲に迷惑をかけないように、タバコを吸うのはお昼休憩の一回のみで、ふだんから消臭スプレーを持ち歩いています。たしかに肩身は狭いですが、こういう時代だからしかたないですね……」(30代女性・IT事務)

オフィスでのタバコ問題、解決にはまだまだ時間がかかりそうだ。

取材・文/集英社オンライン編集部ニュース班