これまでコンビニグルメにまつわる漫画や記事を描いてきて、各チェーンの商品やブランド展開、コラボの傾向などを観察し、社会で生きる会社員たちにプラスになる要素がないかと思考を巡らせていた結果、辿りついた結論がある。

メロンパンこそ、コンビニを体現する商品であると。
そして、そのスタンスは社会人として見習うべきところがあるのではないかと。

まず最初に、コンビニのメロンパンの入れ替わりは“爆速”である。

コンビニなら当たり前では、と思うかもしれないが……商品展開の速度と変化の幅をひとつの標品で網羅する商品は、メロンパン以外になかなか浮かばない。

特に「セブン-イレブン」と「ローソン」の入れ替えの速さには目を見張るものがある。

普通のオーソドックスなメロンパンですら10年弱の間に20回ほどのリニューアルを繰り返しており、他の種類のメロンパンを合わせれば、少なくとも50種類を超えるメロンパンが棚に並んできたはずだ。

セブン-イレブンはバターやビス生地を使ったスタンダードなメロンパンの変化が激しい。まったく別の雰囲気にガラッと変えたかと思えば、甘みや香り、食感を突き詰めて変化させていく。スタンダードではないメロンパンでは、地方によって材料を変えたりすることでさらなる変化が生まれていく。

ローソンは、別ブランドからのアレンジが多い。ローソン内ブランドのNL(ナチュラルローソン)から糖質を抑えたメロンパンを発売したり、ローソン100ではリーズナブルな価格で商品展開を行なっている。チョコレートで有名な『GODIVA』や生クリーム専門店『Milk』といった、コラボを絡めたメロンパンが豊富である。

そして、記事の本題へと戻る。コンビニのメロンパンの持つ特徴は、社会で生きる会社員にとってどのようにプラスになりうるのか当てはめていくと…。

商品のリニューアル速度はもちろん、社会人としての成長の速度を。

大きく変えるだけでなく食感や香りなどの小さな変化も根気強く行なう姿勢は、ひとつの要素を突き詰める集中力を。

販売地域によって材料を変えたり、自社ブランドによる商品展開は自分を客観視する自己分析能力を。

さまざまなコラボを行なって新しいメロンパンを生み出す戦略は多角的に情報を取り入れる柔軟性を。

このように、コンビニにおけるメロンパンの販売戦略は、巷の会社員たちが自分自身を高めるために必要な要素になりうるのである。

…などと、大層なことを言ったものの、見習うべきところはあるだろうが、筆者の深読みに過ぎずないかもしれまない。

メロンパンが会社員たちのプラスになる一番の要素は非常にシンプルで、楽しいということである。リニューアルしたのか確認するために陳列棚を確認し一喜一憂することで…一瞬でも現実を忘れられるテーマパークのような…会社員たちを癒す一種のオアシスのような…メロンパンはそんな立場にあるべきなのだ。