本記事は2月16日に逝去した叶井俊太郎氏(享年56)の仕事を偲んで再編集・再掲載する。(初公開日:2023年10月31日。記事は公開日の状況。ご注意ください)

#1

やっぱり娘の成長は見届けたかった?

――書籍『エンドロール!』には入れられなかったけど、実は会いたかった人とかはいますか?

大体網羅したと思いますよ。著名で付き合いがあった人となると、このぐらいじゃないですかね。本当はモデルとかそういうのもいたんだけど、違う意味で出しちゃいけない人たちじゃないですか(笑)。

叶井俊太郎氏
叶井俊太郎氏
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――墓場まで持っていく話もたくさんありそうですね。

だから、死んでからみんなが騒ぐのはOKよ。ジャニーさんみたいにね。

――あの人、なんでお葬式きてるんだろうみたいな。

そうそう。「叶井、あの人ともやってたんだ!」みたいなのがゾロゾロ出てきたら面白いよね(笑)。

――やっぱり病気になっても、人生観は変わらないものですか?

そうだね。もともと人生観なんてないし、この世に対する未練ももうないわけですよ。何かの仕事に置き換えて考えてみても、ジャンルが違うだけで、結局やることは一緒じゃないすか。だから、もうやりきってるんですよね。

――でも、ひとつだけ、やっぱり娘さんの成長は見届けたかったんじゃないかなと思って。

それも特にないよ。もう彼氏もつくってるし、部活も忙しいし、友達と毎日遊んでるし、家に閉じこもってゲームするようなタイプじゃないから、そこはよかったんじゃないかな。

一応、「もう死んじゃうんだ」って病気のことは伝えたけど、「まあ、なるようにしかならないっしょ」って言ってて。俺と同じ考え方だったから、逆に救われるよね。思春期だからあえてそういう風にしてるのかもしれないけど、全然悲しんでない。昨日の夜も11時ぐらいまで彼氏と話してたよ。

――ただ、叶井さん自身は娘さんができてから、すごく変わったように思います。

そう? まあ小さいときはよく遊んでたしね。最近はもう全然で、昨日もハロウィン用にドンキでセクシー警官のコスチューム買うからって1万円とられて、友達とディズニーランド行きたいからって2万円とられて。

「俺、末期がんなんだけど」って言ったけど、「関係ないっしょ」みたいな。

まあ、「お父さん死なないで〜」って感じじゃないから、俺も安心できるわけよ。いい子に育ったなって思うね。っていうかさ、そんな中2いるのかね? 周りの友達もだけど、そんなに金かけるのにびっくりしちゃうよね。