日本で始まった「がん教育」
学習指導要領の改定により、小学校では令和2年度から、中学校では令和3年度から、高等学校では令和4年度からがん教育が必修化された。小学校では体育の授業で、中学校と高等学校では保健体育の中で実施されている。
平成27年3月の「学校におけるがん教育の在り方について(報告)」には、がんの知識が国民全体で不足していることや、社会のがん患者への理解が不足していることについて問題が提起され、教育の必要性が示された。
さらに、子どものころからの教育によって、がんの正しい知識をつけるとともに、がん患者がこれまでと変わらない生活できるよう、社会全体で理解を深めることが重要であるとされたのである。
いまや日本人の2人に1人ががんにかかると言われている。他人事ではない病気だからこそ、子どものころから正しい知識をもち、予防や治療法、がん患者への理解を深めること、そしてがんを学ぶことを通して様々な病気にも理解を深め、健康に意識を向けようという目的があるようだ。