資産家だがクレジットカードを持てなかった

この放火事件はボヤで済んだこともあり、志保容疑者も起訴を免れた。そして、児相に“奪われた”我が子を取り戻すため、実父に協力を仰いだのだという。知人が続ける。

「志保の両親は離婚して、父親は北海道に残っていたんですが、娘に頭を下げられて上京してきたんです。というのも、児相が子どもたちを戻す条件として監護者をつけるよう求めたからです。子どもたちの命を危険にさらした健一・志保夫婦から子どもたちを守る役目を、志保の父親が担ったわけです。

この交渉には先日、健一のことを『優しくていい人』と散々持ち上げた柿原幹子弁護士(#4参照)が入り、2020年の9月までに3人の子どもを順次、『取り返す』ことができた。

細谷家からすれば子どもたちを『無事に取り戻した』ことになりますが、これが結果的に美輝ちゃんが命を落とす決定打になった。そして、“奪還”に協力した志保の父親もわずか数ヵ月で細谷夫妻の無軌道ぶりに嫌気がさして、北海道に帰ってしまったんですよ」

健一容疑者を「優しくていい人」と語った柿原弁護士(撮影/集英社オンライン)
健一容疑者を「優しくていい人」と語った柿原弁護士(撮影/集英社オンライン)

柿原弁護士が絶賛した健一容疑者の「優しさ」について、別の知人はこう解説する。

「健一は優しいというのとはちょっと違う気はしますが、自分に尻尾をふってきたり、自分にとって都合のいい人間に対してはいい顔をするので、“害はない”というのが正しいと思います。約束時間に平気で2~3時間、遅れてくるし、金遣いも荒くて経営者としての能力もない。

本人は『亡くなった父親の遺志を継ぐ』とかそれっぽいことを言っていましたが、実際はノープランで行き当たりばったりでした。ボンボンの発想で、金なんていくらでも湧いて出てくると思っていたのでしょう。家賃収入も毎月200万円以上ありましたが、あの金遣いではすぐになくなっていたと思います」

炊事などほとんどすることなく、毎日外食し、風呂が壊れていることを理由に頻繁にスパで遊興ざんまい。実際に健一容疑者は過去に自己破産したことがあるという。この知人が続ける。

「過去に自己破産しているので、今もクレジットカードを持てずデビットカードを使っていますが、自分でいくら使ったかも把握できないんです。あまりに計画性がないので私も『このままだとそのうち路頭に迷うよ』と注意したのですが、『それならそれでいい』と家族持ちとは思えない発言をしていました。

そのくせ、自分に対しては『お金しかない』という自覚もあって、初対面の人にやたらと自分にカネがある素振りをしていました。自分の子どもを可愛がっていたという報道も見ましたが、私にはそうは見えませんでした。長男の名前を呼んで怒鳴り上げているところも見たことがあるし、食事も『いつもコンビニのチキンを与えている』と言っていたぐらいですから」

逮捕された健一容疑者(撮影/集英社オンライン)
逮捕された健一容疑者(撮影/集英社オンライン)