気がついたら、港区女子になっていた

要するに港区女子は「真面目に働いている自分たちと違って、ラクして媚びて大金をたかっているやつら」という認識をされている。そしてそれは誰にでも「この人は強く非難してもいい相手」という大義名分になってしまっている。

恐らくこれは妬み嫉みとはまた異なった感情ではないかと思う。

結局のところ、港区を「誇れる生き方ではない」と思っている人がほとんどだから生まれる感情であり、それへの批判はある種の「正義感」によるものが近いのかもしれない。

港区のモニュメント、東京タワー 写真/shutterstock.
港区のモニュメント、東京タワー 写真/shutterstock.
すべての画像を見る

港区女子の中にはカリスマ的人気を持つラウンジ嬢やキャバ嬢なども一部いるものの、ほんの一握りだ。彼女たちは仕事にストイックで、関わる人すべてに感謝や礼儀を忘れない、圧倒的Giverだ。だから多くの人間に好かれ、尊敬もされる。同性のファンも多い。そのマインドやメイク、持ち物などが羨望の対象となっており、それらを参考にする女性も増えてきている。

対して今回のような港区女子は、品も礼儀が感じられず、そのくせプライドだけは人一倍ある圧倒的なTakerである。そんな「Taker港区女子」が多すぎることで港区女子全体が嫌われているのではないか。

仕事に対する矜持を持ち、真剣に夜職をしている人からは「同類に思われたくない」と煙たがれ、一般人からは「品がない」「たかっている」「媚びている」と思われるTaker港区女子。周りに敵は多い。

今、ギャラ飲みアプリでは1対1でのサシ飲みも人気であり、レンタル彼女とギャラ飲み女子が比べられる機会が増えた。そこで、いちレンタル彼女として私もギャラ飲みアプリに飛び込んでみた。

女性のスタンスはさまざまでちょっとした小遣い稼ぎでやっている子もいれば、本業としてやっている子もいる。そこでは普通では考えられない額を簡単に稼ぐことができる。正直、レンタル彼女の比ではない。

たまに複数人での飲みに参加すると、そこで別の女の子と会うことが出来る。その中にわかりやすく高飛車になっている子が一部ではあるものの実際にいる。自分の価値を過信し、男性に過度なおねだりをしたり、周りを見下す発言をし出したり、「私を楽しませてみてよ」という態度をとっていた

けれど、ちやほやしてくれる男性、大金を自分に使ってくれる男性が実際にいるのだから、そうなってしまってもおかしくないと思った。今の彼女に需要があるのは確かなのだから。そのため「自分は絶対的である」と勘違いし、横柄な言動が根付いてしまい今回のような件に発展してしまったりするのではないか。

彼女たちは気がつかずに、嫌われる「港区女子」になってしまったのではないか。

写真・文/よもぎちゃん