血圧上昇ホルモンを抑えてくれるお酢を摂ろう
血圧を下げる食べ物といえば、お酢は非常にお勧めです。お酢の主成分である酢酸は、血圧を上昇させるホルモンを抑制する働きがあるからです。
ただしお酢で血圧を下げるためには、毎日摂り続ける必要があります。止めてしまうと、また血圧は上がってしまいます。酢の物を1品作るとか、食後にお酢のドリンクを飲むとか、そういった方法なら簡単にできると思いますから、ぜひ毎日の食事にお酢を取り入れてみてください。
ちなみに私は穀物酢をコップに大さじ1杯入れて、オレンジジュースを注ぎ、ブラックペッパーを少々ふってカクテル風にして飲んでいます。とてもおいしいし、安上がりなのでお勧めです。
酢の物やお酢ドリンクをわざわざ作るのは面倒臭い、という人は、フルーツや梅干しを食べてください。フルーツや梅干しに含まれるすっぱい成分はクエン酸ですが、このクエン酸も体の中に入ってしまえば最終的に酢酸に変わるのです。また、いろいろな食べ物にレモンを搾ってかけるとビタミンCも摂れて、血圧が下がるだけでなく、美肌にもなれますよ。
体が疲れていないから眠れない
睡眠不足が続くと確かに血圧は上昇します。ですから、高血圧の改善には充分な睡眠が必要です。まずは加藤式降圧体操をしっかり行って体を適度に疲れさせましょう。寝る前に運動をして疲れすぎると交感神経が優位になってしまい、かえって寝つけなくなってしまいますが、降圧体操なら時間も短く適度に疲れますから、きっと睡眠の質を上げてくれるはずです。
そもそも睡眠がなぜ大切かというと、寝ている間に細胞の修復が行われるからです。よく、歳をとるとだんだん眠りが浅くなって、「毎朝5時に目が覚めるんだよね」などとなるのは、細胞の修復時間が短くてすんでいる証拠。それこそ、老化現象です! 歳が若ければ若いほど、睡眠時間は長かったはずです。古い細胞から新しい細胞に生まれ変わる作業時間が長くかかるため、睡眠時間が多く必要なのです。
しかし今の医療は「眠れない」と相談すると、原因も探らず、安易に睡眠薬や睡眠導入剤が出されます。眠れないということは、そもそも体がそんなに修復を必要としていないということなのに、薬で無理矢理眠らせるなんて、とてもおかしな話なのです。
歳をとると「もう歳なんだから無理をするな」と言われますが、ある程度は無理をして、修復が必要な状態にしてほしいと思うのです。
眠れなくても横になるだけで血圧は下がる
細胞の修復が行われるためには睡眠が必要ですが、血圧という観点から見れば、眠れなくても体を横にするだけで充分効果があります。
心臓は血液を全身に循環させているわけですが、体が立っているときは重力に逆らって血液を送らなければなりません。そのため強いポンプ力を必要としますが、横になると心臓と全身の血管が同じ高さになりますから、それほど強いポンプ力がなくとも血液は全身を一周しやすくなるのです。
寝ることには、脳を休ませる以外に心臓の負担を減らす、という意味もあるわけです。体に不調を感じたときや疲れたとき、「とにかく横になりなさい」というのはそういう理由があるから。強制入院というのも、主には強制的にベッドに寝かせて体を修復させる、ということが目的なのです。
なかなか寝つけないと、「明日も忙しいのに」などと気になってもっと眠れなくなったりしますよね。ですが横になっているだけで血圧は下がり、体はそれなりに休まっているもの。別に熟睡できなくても大丈夫なのです。眠れないときは、このことを思い出してください。そうすれば気が楽になって、かえって眠れるかもしれません。
なお、水分は心臓の働きを助けてくれますから、寝る前はコップ一杯の水を飲むといいでしょう。途中で目が覚めてトイレに行った後も、また一杯の水を補給するようにしてください。