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血圧を下げるには減塩が一番?

高血圧にならないように日常生活で気をつけていることで、多くの人が実践しているのが、「減塩」ではないでしょうか?

ですが「塩分の摂りすぎで血圧が高くなる」というのは誤りであり、いまだに言っている人は新しい情報に更新していないだけです。

実際に、血圧が上昇するほどの塩分量は摂れません。考えてみてください。私たちは海水を飲もうと思っても、飲めませんよね?塩っ辛すぎて、吐き出してしまうでしょう。

このように、高濃度の塩分を摂ろうとすると、「その塩分量は体に毒だよ!」という味覚センサーが働き、脳からSTOPの指令が出ます。たとえば、ポテトチップスを1袋食べてしまったときなど、しばらくしてからすごくのどが渇いてきますよね。ちゃんと私たちは、摂りすぎた塩分濃度が下がるまで水分を摂ろうとします。

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味が濃すぎるとか、甘すぎるとかといったときも同様。それは体に悪いからと、脳は指令を出して食べるのをやめさせたり、あるいは水分をたくさん摂らせて薄めさせたりしてくれるのです。

本当に人間の体はうまいことつくられていて、高血圧になってしまうほど大量の塩分は摂れないようになっています。日々、血圧のためにと塩分を減らすことは、残念ながら食事が味気なくなるだけで、意味のないことなのです。